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あなたの鼻先はなぜ大きい? PART3~シュウマイタイプに変わるには?
鼻先の「境界点」はどうしたら下がる?
前回、鼻先を小さく見せるためには鼻のスロープの角度が変わる位置を下げる必要があるというお話をしました。
つまり下図で示したような変化です。
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この位置は単純に言えば鼻筋と鼻先の境界といえるのですが、ひとまず「境界点」と呼ぶことにします。
では、どうしたらこの「境界点」が下がるのでしょうか。
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前述したとおり、単純な鼻尖縮小では鼻先をつまんだような状態になるため、かえって上がってしまいやすく下がることはまずありません。(図)
鼻翼軟骨の寄せ方を工夫したり鼻翼軟骨の一部を採って下に足すといった努力で多少下げることはできるかもしれませんが、これも上がるのを防ぐ程度の変化になってしまうことがほとんどです。
L型のシリコンプロテーゼ?

いえ、これも逆に鼻先が押し上げられアップノーズになってしまうことのほうが多く、無理にプロテーゼで下方向に押し出そうとするとデリケートな鼻先の皮膚に負担がかかり、とても危険です。
プロテーゼを入れた際に、時間とともに皮膚が薄くなって透けて見えてしまったり、場合によっては飛び出してきてしまうといったトラブルを聞かれたことがあるかもしれませんが、そのほとんどは鼻先で無理をした結果生ずる現象です。
鼻尖形成術?
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鼻尖形成という手術は、耳介軟骨という耳の軟骨を鼻先に乗せ鼻を高くする手術ですが、これを行うことで少しであれば「境界点」を下げることができます。小さい変化で大丈夫な方や元々それほど大きく下げる必要のない方は選択肢として考えても良いと思います。
こんな感じです。ちょっと下がりましたね。
シュウマイタイプに変わるには?
しかし、肉まんタイプの方がシュウマイタイプに変わるような大きな変化のためには鼻中隔延長という手術が必要となります。
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鼻の穴の中には鼻腔を左右に分ける鼻中隔という壁が存在します。これは鼻中隔軟骨と呼ばれる硬い軟骨でできていて、鼻を中から支える柱の役割を担っています。
これに耳介軟骨や肋軟骨など別の軟骨を継ぎ足して、前方や下方に鼻を伸ばすのが鼻中核延長です。これによって、鼻を下に引っ張るように伸ばすことができるため、スロープの角度が変わる位置つまり「境界点」を大きく下に移動させることができます。
結局、あなたの鼻先はなぜ大きい?
ここまでを整理すると、
- 鼻筋と鼻先の境は、横顔で鼻筋のスロープの角度が変わる点つまり「境界点」の位置で決まる。
- 「境界点」が高い位置にある鼻は、鼻筋が短く鼻先が長くなるため、鼻先の縦方向のサイズが大きく見える。つまり肉まんタイプに見えやすい。
- 普通の鼻尖縮小ではこの「境界点」を下げることができないので、幅は狭くなっても鼻先の縦のサイズは小さくならない。つまりしゅうまいタイプにはならない。
- 「境界点」を下げるには、鼻中隔延長が必要となるケースが多い。
こんなことをお話しさせていただいたと思います。
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では、ここでヴェリテクリニックのモニター患者様に登場していただきましょう。
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まさに肉まんタイプですね。
小鼻の上縁の高さから鼻筋ではなく鼻先になっています。
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横から見るとこんな感じです。
境界点が高い位置にあるのがわかりますね。このため鼻筋が短く鼻先が大きく見えます。
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この鼻に鼻中隔延長術を行うとこんな感じで境界点が下がります。
4回に亘って鼻先のお話をしてきましたが、そろそろお終いにします。
興味をもたれた方や、もちろん判りにくかった点はメールなどでお問い合わせください。カウンセリングにご来院いただければ、シミュレーションを使って手術した場合の変化を直接見ていただけます。