このWebサイトを正常にご覧いただくには、お使いのブラウザのJavaScriptを有効にする必要があります。

MENU

痛いですか?


どこでも耳にする質問ではあり、痛いことは痛いに決まっているのですが、
痛みを緩和するために何が出来て、何が出来ないかについて書いてみたいと思います。

一口に痛いといっても、術前の麻酔、術後の傷の痛みとあると思いますので、

術前の痛みに関して

①全身麻酔

点滴をとる時の針の痛みがあります。
これは腕に注射をする痛みですが、予防接種などよりは少しばかり太い針なので若干痛みは強いかもしれません。
ですので、吸入麻酔薬で眠っていただいた後に、点滴をとらせていただくことで痛みを感じるのを回避しています。
吸入麻酔薬も特有の臭気があるので、これがいやな方は点滴を取ってから速やかに眠っていただきます。

②局所麻酔

局所麻酔の痛みには注射針がⅠ皮膚の痛覚を刺激する痛み、Ⅱ温度や薬液の浸透圧などが影響する痛み、Ⅲ薬液が入ることで組織が進展されて生じる痛みの大きく3つが考えられています。

Ⅰに対しては、冷やす、細い針を使う、表面麻酔を使用するなどの対処方法があります。
表面麻酔薬に関しては別途料金が必要です。

Ⅱに関しては、温度差をなくすよう心がけたりします。
浸透圧調整のためにメイロンという薬剤を混ぜることも一般に行われておりますが、麻酔薬の液体としての量が多くなるのでケースバイケースです。

Ⅲに関しては薬液を急激に入れずにゆっくりと注入することで、多少は緩和できます。
あとは、患者さんの緊張をなるべく緩和するような声かけと、雰囲気づくりは重要と考えています。
また、複数回針を刺す必要がある場合は、一度注入して麻酔がある程度効いた部位に注射していくことで何度も痛みを感じることを避けることが出来ます。

このあたりを気をつけて行っているのですが、それでも痛くないですよとは言い切れないのが局所麻酔というものの限界です・・・
痛みはなくても、押されたり、引っ張られたり、音が聞こえたり、それら全てのストレスはなくせません。

術後の痛みについて

美容外科クリニックですので、入院施設はございませんから、
傷みはご帰宅される前には極力ない状態で帰っていただくよう勤めています。
鼻のほとんどの手術の終了前には、長時間作用する局所麻酔薬を支配神経領域にブロック麻酔します。
さらに、創部周囲を囲むように局所麻酔して、術後の痛みを緩和します。
さらに、術後に追加注入が可能なブロック用のカニューレを留置して来院時に追加注入することも範囲の広い、額形成や肋軟骨使用の延長術、えら削り手術では行っています。
加えて、点滴、座薬、飲み薬とあらゆる鎮痛薬を用意して、術後の苦痛を軽減しています。

二重などの瞼の短時間の小範囲の手術では、鎮痛剤の内服で十分な場合がほとんどです。

以上が、術前術後に行っている鎮痛についてです。
手術の内容や、合併症などは詳しく説明がありますが、痛みや麻酔のこと細かなことまでは
手術内容などに比べると患者様から細かくお聞きになる余裕がないかもしれません。

手術をお考えになる患者様の、安心材料のひとつになれば幸いです。

このドクターが書いた記事

おすすめコラム