グラマラスライン 4つのエピソード
エピソード1.グラマラスラインのデザイン
下眼瞼縁のカーブのボトムをどの点にするかによって、デザインを分けています。
② の黒目の外側縁がボトムになる形が一番人気があります。
下三白眼を避けたい方や丸い目より横長に見える目を希望される方にはさらに外側③がボトムになる形が人気があります。
①がボトムになる形を希望される方は比較的まれで、ヴェリテクリニックでグラマラスラインを受けられる患者さんの約3%でした。このタイプはたれ目にならずに目が大きくなるという効果があります。
① がボトムのグラマラスライン
たれ目にならないように、下まぶたを下に広げて目を大きくしたいという希望に対しては① がボトムのグラマラスラインがボトムになるようにグラマラスラインを行います。
エピソード2.グラマラスラインをさらに下げる修正手術
黒目の外側縁の② がボトムになるカーブで、カラコンをはめてカラコンのぎりぎり下まで露出するように下まぶたを下げてほしいという希望に従ってグラマラスラインの手術を行いました。
右目はカラコンの下ぎりぎりまで下がっていますが、ボトムの位置は黒目の中央① になっています。
左目はボトムが② になっていますが、下がりが足りず、カラコンの下縁が隠れています。
初回のグラマラスラインの手術から2年経過しました。その間、グラマラスラインの効果に後戻りはありません。
もっと下げてほしいという希望がありましたので、再度グラマラスラインを行い、下がりを強くしつつ下げ幅とボトム位置の左右差の修正も行いました。
希望に添って、② がボトムでカラコンの下ぎりぎりまで下がっています。
ヴェリテクリニックで2012年から2014年にかけてグラマラスラインを受けた患者さんのうち28%の方が術後に目の大きさを再度調整する修正手術を受けています。
再調整を受けた患者さんのうち4分の1の方は、下がりが足りないためグラマラスラインを追加しました。
また4分の1の方は、思ったより下まぶたが下がったため、グラマラスラインの効果を減らすように下まぶたの下がりをゆるめました。
そして、残りの約2分の1の方は、左右差の調整を行いました。
グラマラスラインの手術が行われるようになってからすでに10年になりますが、いまだにグラマラスラインの手術はかなりの率で修正手術が必要になります。
エピソード3.グラマラスラインは元に戻すことができる
② がボトムになるようにグラマラスラインの手術を行いました。
半年後に、丸く下がったまぶたが自分には似合わない気がするから、グラマラスラインを元に戻して欲しいと希望されました。
まぶたの裏側を切開して短縮した腱膜と瞼板の癒着をゆるめました。
ほぼ術前の状態に戻りました。
エピソード4.グラマラスライン手術と同時に下眼瞼脱脂
グラマラスラインの手術の手順を説明します。
グラマラスラインの手術では下まぶたの裏側の結膜を切開します。
下まぶたの眼窩脂肪が露出されますので、それを下方に押し下げると下まぶたを下に引っぱる働きをする筋肉の腱膜(けんまく)が見つかります。この腱膜を糸で縫い縮めます。
この時見つかった脂肪は目の下のたるみ(目袋)の原因となる脂肪ですので、希望があれば同時に取り除くことができます。
切開した結膜を縫合します。皮膚には傷を加えません。
グラマラスラインの効果を維持するために
グラマラスラインを受けた後に、目袋が気になるからといって下まぶたの脱脂術を受けますと、短縮した腱膜を瞼板から切り離すことになるため、グラマラスラインの効果が元に戻ってしまう可能性があります。
グラマラスラインの効果を維持するためには改めて腱膜と瞼板を縫合し直す必要が出てきます。
ですから、目袋が気になっている方がグラマラスラインの手術を受ける際には、同時に脱脂術を受けることをおすすめします。
もし、グラマラスラインの術後に下眼瞼脱脂を受けることになった場合は、皮膚側を切開して脱脂するのをおすすめします。
皮膚側から手術をすれば、グラマラスラインの効果を損なわないですみます。