鼻尖縮小術パート1
団子鼻を治す方法「鼻尖縮小術」。
鼻尖(鼻先)が太い、いわゆる団子鼻を治す方法は鼻尖縮小術です。団子鼻を細くスマートにします。
団子鼻をスマートにする鼻尖縮小術 目次
- なぜ団子鼻なのでしょう?
- 団子鼻をスマートにするには…
- 手術をする時とても大事なこと!
- 鼻尖縮小術だけで鼻尖は高くならないんです
- 鼻尖上部の丸いふくらみができたときは…
- 他院手術で満足のいかなかった時の修正手術
なぜ団子鼻なのでしょう?
まず、鼻の構造を見てみましょう
鼻尖(鼻先)には大鼻翼軟骨と呼ばれる蝶々の羽のような形をした左右2枚の軟骨が芯として入っています。その軟骨の上に脂肪と皮膚が被さっています。
団子鼻には2つのタイプがあります
1.鼻尖の中央部が膨らんだタイプ
2.鼻尖の先端部の巾が広いタイプ
日本人を含む東洋人には前者の鼻尖の中央部がふくれた団子鼻が一般的です。後者の鼻尖の先端が左右に割れたタイプはそれほど多くありません。
団子鼻の原因
- 空気の通るスペースが広い
- 皮下脂肪が厚い
- 皮フが厚くて、硬い
- 左右の鼻翼軟骨が離れている
空気の通るスペースの広さは翼の形をした鼻尖の軟骨の形状によって決まります。翼の部分が凸にふくらんでいるとスペースは広くなりますし、翼の角度が広くてもスペースは広がります。
鼻尖の中央部が膨らんだタイプは1,2,3が原因です。
鼻尖の先端部の巾が広いタイプは2,3,4が原因です。
団子鼻をスマートにするには・・・
団子鼻の修正 「鼻尖の中央部が膨らんだタイプ」
東洋人に多く見られる鼻尖の中央部が膨らんだタイプの団子鼻を修正するためには
1.空気の通るスペースが広い
→空気の通るスペースを狭くする
空気の通るスペースが広いのは、鼻尖の軟骨が開いたパラソルのように丸いドームを作っているからです。
空気の通るスペースを狭くするには、開いたパラソルを閉じる必要があります。すなわち、軟骨の表面凸にふくれたカーブをフラットか凹んだカーブに変え、翼の広がる角度を狭くしなければなりません。
そのためには、軟骨の翼の部分に糸を通して、角度とカーブを調整します。
2.皮下脂肪が厚い
→皮下脂肪は切り取ります。
3.皮フが厚くて、硬い
→皮膚を薄くして軟骨に密着させる。
皮膚を薄くするといっても、ほんの少ししか薄くすることはできません。ましてや、毛穴が目立つ皮脂腺の発達した厚く硬い皮膚をなめらかな薄い皮膚にすることは不可能です。
実際には、皮膚の裏側に付着している脂肪組織と筋膜組織を切り取ります。
そして、切り取ったことによってできた隙間が残らないように皮膚を鼻翼軟骨に密着させます。そのため、術後はギブスを使って1週間圧迫します。
団子鼻の修正 「鼻尖の先端部の巾が広いタイプ」
鼻尖の先端部の巾が広いタイプを修正するためには
2.皮下脂肪が厚い
→皮下脂肪は切り取ります。
3.皮フが厚くて、硬い
→皮膚を薄くして軟骨に密着させる。
4.左右の鼻翼軟骨が離れている
→左右に分かれた鼻尖の軟骨を真ん中で縫い合わせる。
*4.の分かれた軟骨を縫い合わせる手術は鼻尖の中央部が膨らんだタイプの団子鼻には効果がありません。
手術をする時 とても大事なこと!
鼻尖の軟骨を切り取る手術は意味がない
鼻尖が丸く幅広い、いわゆる団子鼻になっているのは鼻尖の軟骨が大きいからであるという意見がありますが、それは間違っています。
鼻尖が太いからといって鼻翼軟骨が大きいわけではありませんし、逆に鼻尖の軟骨が大きいからといって鼻尖が太くなるわけではありません。
ですから、鼻尖軟骨を切り取って軟骨を小さくするのは、団子鼻の修正にとって意味がありません。
鼻尖の軟骨が部分的にあるいは全部無くなると鼻尖の形がどうなるのか
皮フが薄くてやわらかい鼻では、鼻尖をふくらませていた軟骨がなくなることによって皮フが凹み鼻尖がつままれたように細くなります。皮フが大変薄い西洋人では、まさに洗たくバサミでつままれたようなピンチノーズになります。
皮フが厚く硬い鼻では、支えとなる軟骨がなくなっても皮フはそれ自体がドーム状の膨らんだ形をしているので凹みません。ちょうど夏みかんの皮が中身を取り除いても丸い形のまま凹まないのと同じです。
その他の鼻尖軟骨の手術
鼻尖の軟骨の上方内側の軟骨を切り取る手術法があります
しかし、実際には軟骨は元の位置のままになることが多いので、鼻尖は細くなりません。皮フが薄くて軟骨の輪郭が透けて見えるような鼻ならこの手術は効果がありますが、東洋人では効果が出ません。
軟骨を切り取ってしまいますと、軟骨の角度とカーブをコントロールしたくても、軟骨がないわけですから形をコントロールすることができません。
また、多少軟骨が残っていても糸を通すのに都合がよい部分の軟骨が切り取られると糸を通すことができません。
鼻尖の軟骨を切り離す手術法があります
切り離す部位は翼の付け根の部分です。切り離された軟骨は真ん中で縫い合わせます。
この手術を行いますと、鼻尖の先端部分が高くなり、細くシャープになります。しかし、鼻尖の中央部のドームは必ずしも細くはなりません。
鼻尖の手術の注意点
鼻尖の軟骨をできるだけ傷つけないことです!
※鼻尖の形は1mm 変わるだけでも印象が大きく変わります。再手術を受ける方は少なくありません。
鼻尖をさらに細く、高く、長くあるいは元のように太く、丸くしたいと様々な希望で再手術を受けられます。軟骨が欠損していると再手術が大変難しくなります。
鼻尖の形を調整するためにも、再手術を難しくしないためにも、鼻尖の軟骨を切り離したり切り取ったりする手術はしないようにお願いしたいと思います。
ヴェリテクリニックでは鼻尖の軟骨はできるだけ傷をつけないで温存する手術を行っております。
鼻尖縮小術だけで鼻尖は高くならないんです
団子鼻の鼻先を高くする必要があるのかないのか
鼻尖縮小術の目的は鼻尖の巾を細くすることです。鼻尖を高くするのは縮小術の目的ではありません。
鼻尖を高くするには鼻尖に軟骨を移植する鼻尖形成術や鼻中隔延長術をおすすめします。
団子鼻には鼻尖の巾が太く鼻尖が低いタイプの鼻がある
鼻尖が低い団子鼻では、鼻尖を細くしながら鼻尖を高くする手術が適しています。
ヴェリテクリニクでは鼻尖縮小術に鼻尖形成術か鼻中隔延長術を伴わせて行うことをお勧めしております。
団子鼻には鼻尖の巾が太く、鼻尖が低くないタイプの鼻もある
鼻尖が十分高い団子鼻に、鼻尖を細くそして高くする手術を行いますと、正面から見た鼻は細くなります。しかし、横から見たときは鼻が高く大きくなってしまいます。
ヴェリテクリニックでは、鼻尖が高い団子鼻には鼻尖がそれ以上高くならないように鼻尖縮小術だけをお勧めいたします。
鼻尖縮小術の手術は鼻尖を上向きにするのか?
鼻尖の先端部分で左右の軟骨を縫い合わせる手術は
鼻尖の先端部を細くする
→鼻尖の先端を高くする
→鼻尖を上向きにする
鼻尖の軟骨の翼の部分の上方・内側を切り取る手術
団子鼻の縮小効果はわずか
→鼻尖は高くならない
→鼻尖を上向きにすることがある
鼻尖軟骨の翼の部分を切断して、真ん中で縫い合わせる
団子鼻を縮小できる。効果が確実でない
→鼻尖の先端を高くする
→鼻尖を上向きにする
鼻尖軟骨の翼を閉じる
団子鼻を縮小できる
→鼻尖は高くならない
→鼻尖を上向きにすることは少ない
→鼻尖を下向きにすることがある
鼻尖軟骨の翼を閉じる手術では鼻尖の軟骨の大きさや形、そして、糸を通す位置や糸の締め具合によって鼻尖が上向くこともあれば下向くこともあります。
この手術は他の手術法に比べると鼻尖を上向きにする危険が少ない手術法です。
鼻尖上部の丸いふくらみができたときは…
団子鼻を細くすると、鼻尖の皮膚が中央に寄せ集められることになります。
しなやかな皮膚ならば、軟骨表面にぴたりと張り付いて、盛り上がることはありません。
しかし、厚くて硬い皮膚は軟骨の輪郭にぴったりとフィットすることができません。どうしても、皮膚と軟骨との間に隙間ができてしまいます。この隙間にはんこん組織ができますと、盛り上がりが永久に残ってしまいます。
鼻尖縮小術の後にできた鼻尖上部のふくらみを修正するには
① ふくらみより上方の鼻筋を高くする(隆鼻術)
② ふくらみより下の鼻尖先端を高くする(鼻尖に軟骨移植)
③ ふくらんだ部分の皮膚を切り取る。
このうち、もっとも有用な治療法は③の皮膚切除術です。
問題は切り取った後にできる傷あとです。傷あとは術後1週間もすれば、メークで隠すことができます。半年も経過すれば、メーク無しでもほとんど目立ちません。
側面から見たときに鼻尖が丸く膨らんでいる団子鼻の方には
元々側面から見たときに鼻尖が丸く膨らんでいる団子鼻の方には、直接鼻尖の皮膚を切り取る鼻尖縮小術が適しています。
他院手術で満足のいかなかった時の 修正手術
正しい手術が行われていなかった
鼻尖縮小を受けたのに鼻尖が細くらなかったという方がヴェリテクリニックを訪ねてこられることがあります。
そういった方のほとんどは、正しい手術が行われていなかったのでしょう。特に多いのは、団子鼻の修正を希望したら、L型のプロテーゼを同時に鼻先に入れられたというケースです。
鼻尖が細くならなかった一番の原因は皮下組織の切除が不十分なことです。
鼻尖の皮膚は皮脂や毛穴が発達していて、手術によって皮膚の下にできる傷痕(瘢痕組織)が厚く、硬くなりやすい傾向があります。
しっかりと皮膚を薄くしておかないと、団子鼻は修正できません。また、左右の鼻翼軟骨の縫い寄せが緩くても、鼻尖が細くなりません。
2度目の手術では皮下の瘢痕組織が硬くて細くするのが難しくなりますので、できるだけ最初の手術で正しい治療を受けて頂きたいものです。
アップノーズ、ピンチノーズの修正
左右の鼻翼軟骨を正中で縫い寄せると鼻の穴と穴の間の鼻柱と呼ばれる部分が長くなり、鼻の穴は縦長になります。
鼻尖は前に押し出されて高くなります。縫い寄せ方が強いと鼻尖は前に押し出されると同時に上方(頭側)に持ち上げられ、いわゆるアップノーズになります。
鼻先が下にたれたタイプの鼻にとってこれは好都合ですが、元々短い鼻は一層短くなりますので、鼻が短くならないような工夫を凝らす必要があります。
又、鼻翼軟骨縫い寄せすぎると洗濯挟みで挟まれたようなピンチノーズと呼ばれる変形を生じることがあります。
ヴェリテクリニックでは鼻尖縮小術の術後に鼻尖が細くならなかったケースや、アップノーズやピンチノーズといった変形をきたしたケースの修正術も行っています。