目 4.総合病院で手術を
他院での眼瞼下垂手術例 その4: 総合病院で手術を受けました
経過 総合病院で手術を受けました。
目がだんだん小さくなって前が見づらくなってきましたので、総合病院の眼科で相談したところ、加齢による眼瞼下垂といわれ、手術を受けました。結果が思わしくない ので、3回手術を繰り返しました。
※総合病院で繰り返し3回手術。
それでも、まぶたを持ち上げることが十分にできず、右側は瞳にまぶたがかぶっています。目の上が凹んで非常に老けて見えます。
経過 ヴェリテクリニックでの修正手術後
二重が余り派手にならないようにデザインして上まぶたを切開し、目力アップの手術を行いました。
※ヴェリテクリニックでの修正手術後
目の上の凹みのために脂肪を移植しました。目を大きくする ために目尻切開も同時に行っています。
眼瞼のたるみと肩凝り・頭痛の関係について
皮膚のたるみでも腱膜性眼瞼下垂でも視野を確保するためには、これまでよりもっと強く眼瞼挙筋を縮めて眼瞼を持ち上げる必要がでてきます。そのため、目を開けているのに疲れを感じるようになります。
眼瞼挙筋にはミュラー筋と呼ばれる小さな筋肉が付随しています。ミュラー筋は交感神経が緊張することで縮み、まぶたを持ち上げるのを補助します。
皮膚のたるみや腱膜性眼瞼下垂が起こると、これまで以上にミュラー筋を収縮させようとして、交感神経を興奮させている必要があります。
そのため、動悸がしたり、体を支える起立筋が緊張するため首筋や肩や背中の筋肉が凝ったりします。また、緊張状態が続くため、不安や疲労感を感じるようになります。
もう一つ、眉毛を持ち上げる前頭筋を縮ませてまぶたを上げるのを助けるようになりますので、いつも眉毛が上がって額に横じわができ、頭が重く締め付けられるような頭痛がしてきます。
上まぶたを小さなクリップではさんだり、テープでまぶたを持ち上げたりしたときに、一時的に肩の緊張がほぐれる人は、まぶたが原因で肩凝りが起こっていると診断できます。
それが、眼瞼のたるみのせいなのか、腱膜性眼瞼下垂のせいなのかは皮膚のかぶり具合とまぶたの睫毛縁の持ち上がり具合で判断します。
治療法
皮膚のたるみは、一重まぶたを二重まぶたにする埋没式重瞼術や全切開法や上眼瞼リフトで治療できます。
なかでも、上眼瞼リフトは術後に眼瞼がつっぱったり、重くなったりすることが無く、手術直後から眼瞼が軽くなったことを認識できます。
腱膜性眼瞼下垂症の治療は眼瞼挙筋の腱膜を瞼板にしっかりと縫いつけることで可能です。
いずれの手術も局所麻酔で行いますので、入院の必要はありません。
術後2日はまぶたが腫れてやや開きづらくなりますが、3日目より意識も努力もしないでまぶたが上がるようになり、先ほど述べた頭痛・肩こり・疲労が緩和します。1週間後に抜糸をして完了です。
目尻切開法のトラブル一覧
目尻の開きが足りない
切開した傷口が癒着したり、傷跡が縮んだりして後戻りが起きますと、目尻切開の効果が物足りなくなります。
後戻りが生じなくても、元々の延長出来る量が、ご希望より小さいために効果が物足りなく感じることがございます。
対応
もっと目尻を延ばしたいと希望される場合は、再度切開をさせていただきます。
※ 延ばせる長さには限界があります。また、目尻に隠れている白目の量以上に切開しても、効果がない、または、目尻のピンクの結膜が見えて、不自然な印象を与えてしまうことがありますことをご理解ください。
目尻を延ばし過ぎたと感じる
目尻に糸が付いている期間は、錯覚により目尻が長すぎると感じることがありますが、抜糸を行うことで気にならなくなります。
目尻に隠れている白目の量以上に延ばすと、目尻のピンクの結膜が見え不自然な印象を与えます。また、目尻でまぶたが緩むことによって、まぶたと眼球の間にすき間ができ、まぶたの裏側のピンクの結膜が見えてしまうことがあります。
対応
目尻を延ばし過ぎたと感じる場合は、目尻を閉じる手術を承ります。
※ ただし、手術前の状態に戻したいと希望されても、完全には元に戻せない場合があります。特に、目尻のピンクの結膜が完全に隠れない場合がありますことを御了承下さい。
目尻の長さの左右差
目尻を切開した長さや術後の後戻りに左右でズレが起こりますと、目尻の長さや形に左右差が生じます。
対応
目尻部分に左右差が生じた場合、基本的に長さが足りない側(片側)の目尻を再度切開して、調整します。
逆まつげになる
手術によって内側(結膜側)にまぶたが織り込まれると、逆まつげになる可能性があります。
上まぶたと下まぶたのどちらにも起こる可能性がございます。
対応
逆まつ毛になった場合、基本的に手術後1 ヶ月以上経過を待ってからの判断となりますが、外側の皮膚を取り除く処置をさせて頂きます。
まつ毛が抜ける・切れる
手術により目尻部分のまつ毛が抜けたり、切れたりすることがあります。
対応
細心の注意を払いますが、手術により目尻部分のまつ毛が抜けたり、切れたりする可能性は否定できないことをご理解下さい。
目尻のラインに段差が出来る
延長した目尻のラインの角が滑らかにならず、段差が出来る場合があります。
対応
延長した目尻のラインの角が滑らかにならず、段差が出来る場合があります。その場合、状態によりCO2 レーザー照射、または、切開法で対処できます。
◆ CO2 レーザー照射:出っ張ったまぶたの組織を削り、目立たなくします。
◆ 切開法:切開して余分な皮膚を取り除き、縫合いたします。
感染(化膿する)
赤み・腫れ・痛み・熱感が強くなる、または長く続く時は感染が疑われます。
対応
感染が起きた場合は、抗生剤の投与を行います。膿が溜まっている場合は、必要に応じて傷を再度開ける、もしくは新たに切開し膿を出す処置を行います。
血が溜まる
術後に傷の中で出血しますと、血が溜まってまぶたが腫れ上がります。血が溜まったままにしておきますと、感染やしこりを作る恐れがあります。
対応
出来るだけ早く処置する必要があります。その際は再度傷を開け、溜まった血を排出します。
傷が開く
稀に糸が外れて、傷が開いてしまうことがあります。
対応
傷が開いた場合は、再度、縫合いたします。
糸が出てくる
皮膚の下の組織を縫い合わせている糸(中縫いの糸)が出てくることがあります。
対応
そのままにしておくと化膿する恐れがありますので、早めに来院して頂き、抜糸を行なわせて頂きます。
白目や角膜の損傷
大変稀な事ですが、可能性は否定出来ません。手術中に、手術器具が当たる、あるいは糸やまつ毛の先端が当たって眼球の表面に傷がつくことがございます。
対応
白目や角膜の損傷や眼球に火傷が生じた例も報告されています。その場合、状態に応じた処置や対応を行います。
眼球の火傷
大変稀な事ですが、可能性は否定出来ません。手術中に血を止めるための電気メスやバイポーラによって発生した熱で、眼球の表面に火傷を作る可能性があります。
対応
白目や角膜の損傷や眼球に火傷が生じた例も報告されています。その場合、状態に応じた処置や対応を行います。