腹部リダクションのトラブル一覧
A) 皮膚・脂肪(タルミ)の取り残し
術後1~3 ヶ月はムクミがありますので、腹部のタルミが取り切れていないと感じることがあります。
皮膚の血流が悪くなる危険がありますので、皮下脂肪は控え目に取り除きます。そのため、ある程度の皮下脂肪は残ることになります。
対応
縮小効果が足りないと感じた場合、皮下脂肪が残っている場合は脂肪吸引の手術により対応できます。
また、内臓脂肪を減らすことは出来ませんので、ウエストのサイズダウンには、限界があります。
内臓脂肪の場合、修正は難しく、御希望の状態まで縮小出来ない可能性があることをご理解ください。
B) へその位置が変わる
へその位置を作り直した場合、位置が希望通りでないと感じることがあります。
対応
その場合、ご希望の位置へと修正する手術を行います。
※ただし、へそ周囲に傷跡が残ることをご了承ください。
C) へその形の変形
へそを作り直した場合、ゆがむ・浅くなるなど変形したと感じることがあります。
対応
へその形の変形が気になる場合、再度、切開して形を整えさせて頂きます。
※但し、修正には限界がありますので、ご希望通りの形に整えられない事がありますことをご了承下さい。
D) 腹部の感覚麻痺
手術によって一時的に感覚が麻痺する場合があります。
対応
通常、時間とともに治まります。稀に、日常生活に支障の出る程ではありませんが、完全には回復しないこともあります。
E) キズアト
① ケロイドのように赤く盛り上がる
② 段差や凹みが出来る
③ 色素沈着になる
④ ギャザー(キズアトにそってギャザーのようなシワ)が出来る
⑤ dog ear(キズの端にできる皮膚の盛り上がり)が出来る
対応
① ケロイドのように赤く盛り上がる
ステロイド注射(ケナコルト)
※ケロイドのように赤く盛り上がったキズを平らにする処置を行います。
十分な効果が得られるまで、1 ヶ月に1 回の治療を繰り返す可能性があります。
ステロイドの副作用として、傷が凹む、毛細血管が浮きでるといった事があります。
② 段差や凹みが出来る
CO2 レーザー照射
※キズアトの段差を削って、なめらかにする効果があります。処置後は3 ヶ月程赤みがあります。
③ 色素沈着になる
◆ ハイドロキノンクリーム
※色素を薄くします
◆ トレチノイン+ハイドロキノンクリーム
※肌のターンオーバーを早め、新たな皮膚を再生させます
④ ギャザー(キズアトにそってギャザーのようなシワ)が出来る
傷跡に沿って、皮膚が寄ってギャザーのようなシワができた場合、傷を腹部の皮膚の方へ伸ばすことで対応します。
※手術を行うことによって、傷跡が長くなることをご理解ください。
⑤ dog earの修正
※傷の端に皮膚の盛り上がりが出来た場合、盛り上がった部分を切除します。
手術を行うことによって、傷跡が長くなることをご理解ください。
※傷を完全になくす事は不可能であり、目立たなくするという目的であることをご了承下さい。
また、個人の体質的な要因が大きいため、傷跡修正には限界がありますことをご理解ください。
F) 腹部の組織・皮膚の壊死する
タルミがなくなるように、皮膚を引っ張って縫い合わせますので、皮膚や皮下脂肪の血流が悪くなります。
腫れや出血、また喫煙のために血流が悪くなり過ぎると、皮膚や脂肪が壊死する可能性があります。
皮膚が壊死しますと、黒いかさぶたになって剥がれ落ちてしまいます。その様な事がないよう、細心の注意を払って手術を行いますが、可能性は否定出来ません。
対応
皮膚が壊死した場合には外用薬を処方致します。
また、皮膚の欠損が大きい場合は、植皮術を提案させて頂きます。
G) テープかぶれを起こす
傷口を保護するために、傷の上にガーゼをあててテープで止めさせて頂きます。
肌の弱い方は、テープかぶれが起こって水疱ができることがありますが、1 週間程で水ぶくれは破れて治ります。その後色素沈着になることがあります。
対応
色素沈着になる場合は、専用のクリームを処方させて頂きます。
◆ ハイドロキノンクリーム
※色素を薄くします
◆ トレチノイン+ハイドロキノンクリーム
※肌のターンオーバーを早め、新たな皮膚を再生させます。
H) 感染(化膿する)
赤み・痛み・腫れ・熱感が増す、また、その症状が長引く場合には、感染が疑われます。
対応
感染が起きた場合は、抗生剤の投与を行い、必要に応じて傷を再度開ける、もしくは新たに切開し処置を行います。
I) 血が溜まる
術後に傷の中で出血すると、血が溜まって腹部が腫れ上がります。血が溜まったままにしておきますと、しこりを作ったり、感染の危険性や、皮膚が壊死する恐れがあります。
対応
血が溜まった場合は、再度、傷を開け、溜まった血液を排出します。
J) 傷が開く
傷のつっぱりが強い為、傷の治りが悪く、傷が開いてしまうことがあります。
対応
傷が開いた場合は、状態によって再度縫合するか、外用薬を処方致します。
K) 中縫いの糸が出てくる
中縫いの糸(皮膚の下の組織を縫い合わせる糸)が露出することがあります。
対応
放置していると化膿する危険がありますので早めにご来院下さい。糸を取り除く処置をさせて頂きます。