症例番号:臀部プロ-002
担当医: 福田 慶三
臀部プロテーゼ挿入のトラブル一覧
A) 位置が高すぎる B) 位置が低すぎる
挿入した位置が希望と違う。
対応
挿入した位置が希望と違う場合、プロテーゼを入れているポケットを追加で剥離し、位置を合わせます。
術後1 週間後に明らかに位置が希望と違うと判断した際は、すぐに処置を行わせて頂きます。
※ポケットを拡大しても、日常生活によりプロテーゼがずれてくることがあることをご理解ください。
また、ポケットを拡大してもプロテーゼがずれてしまう場合には、プロテーゼを一旦抜去し、数ヶ月待ち、再度癒着を起こしてから、ポケットを作成し直す方法をお勧め致します。
C) 大きすぎる D) 小さい
御希望のサイズと違う。
対応
御希望のサイズと違った場合、ご希望のサイズのプロテーゼに入替させて頂きます。
※但し、大きなプロテーゼに入れ替える場合、体型・皮膚の状態によっては、それ以上大きなサイズを挿入することが難しいこともあります。
E) 左右差
プロテーゼの位置・サイズに左右差が出た。
対応
A)・B)・C)・D)に準じて対応させて頂きます。
F) 臀部切開部の離開
日常生活で荷重がかかるため、傷口が開いてしまうことがあります。
対応
傷口が開いてしまう場合、一旦そのままの状態で様子を見て頂き、自然に傷が閉じるのをお待ち頂きます。
但し、状態により必要であれば、再縫合の処置を行わせて頂きます。
当院のこれまでの経験では、1ヵ月程の経過で全例自然に治癒し、プロテーゼの露出や感染は起こっておりません。
G) プロテーゼがずれる
筋肉の下に入れたプロテーゼには、日常生活によって圧がかかるため、長期の経過のうちにプロテーゼがずれてしまう場合があります。
対応
100%固定するのには、限界があることをご理解ください。
H) プロテーゼの輪郭が浮き出る
プロテーゼの輪郭が浮き出るのを防ぐために大臀筋下にプロテーゼを挿入致しますが、それでも輪郭が浮き出てしまうことがあります。
対応
輪郭が浮き出てしまう場合、ヒアルロン酸や脂肪注入にてプロテーゼの周りにボリュームを出すか、小さなサイズのプロテーゼへの入替え、あるいは抜去をお勧めします。
I) 臀部外側の凹みが残る
プロテーゼの輪郭が浮き出るのを避けるため、基本的にプロテーゼは大臀筋という筋肉の下に挿入します。そのため、臀部外側には、プロテーゼが届きませんので凹みが残ってしまいます。
対応
ヒップ外側の凹みは、ヒアルロン酸注入・脂肪注入・プロテーゼを皮下に挿入する事で対応できます。
※但し、プロテーゼを挿入する場合、ヒップ外側の皮膚の下に挿入する為、輪郭が浮き出やすくなる事をご理解ください。
J) 傷跡
盛り上がり・色素沈着・段差・幅の広い傷跡・凹凸が生じる場合があります。
対応
キズアトが気になる場合は、状態に合わせ、下記の方法を用います。
◆ステロイド注射(ケナコルト)
※ケロイドのように赤く盛り上がったキズを平らにする処置を行います。
十分な効果が得られるまで、1 ヶ月に1 回の治療を繰り返す可能性があります。
◆クリーム治療 ※色素沈着によって傷跡が目立つ場合
●ハイドロキノンクリーム ※色素を薄くします
●トレチノイン+ハイドロキノンクリーム ※肌のターンオーバーを早め、新たな皮膚を再生させます
◆切開法
※キズアトの幅が広がってしまった場合や段差が出来てしまった場合は、傷の赤みが消えたうえで、再度切開し、キズアトを切り取り、丁寧に縫い直す処置を行わせて頂きます。
※但し、傷を完全になくす事は不可能であり、目立たなくするという目的であることをご了承下さい。
また、個人の体質的な要因が大きいため、キズアト修正には限界がありますことをご理解ください。
K) 中縫いの糸が出てくる
中縫いの糸(皮膚の下の組織を縫い合わせる糸)が露出することがあります。
対応
放置していると化膿する危険がありますのでお早めにご来院ください、糸を取り除く処置をさせて頂きます。
L) 感染(化膿する)
感染が起こり、そのまま放置すると、全身にばい菌が広がり、重篤な高熱が出たり、皮膚が破れ、膿が出ます。
また、その後に傷跡が残ってしまいます。そうならない為にも、早急な処置が必要となります。
対応
処置として、内服薬服用や抗生剤の投与を2 週間続けて行い経過を見ます。それでも改善しない場合、プロテーゼの抜去が必要となります。
但し、状態によっては、早急にプロテーゼを抜去しなければならない場合あります。
抜去後の再挿入は、少なくとも抜去手術から4 ヶ月経過した後(感染の原因となる細菌が完全に消えてから)となります。
M) 血が溜まる
血が溜まる場合があります。
対応
再度、傷を開け、溜まった血液を排出します。
N) プロテーゼの周りに浸出液(水)が溜まる
プロテーゼの周りに水が溜る。
対応
針を刺して溜まった水を吸い出します。
水の溜まるのを繰り返す場合は、プロテーゼを抜去することをおすすめします。
臀部プロテーゼのよくある質問
臀部プロテーゼのダウンタイムはどのくらいですか?
個人差ありますが、1~2週間程です。
腫れや内出血などは1~2週間程で落ち着いてきます。
手術後は状態が落ち着くまでの間、座りの姿勢や歩行など強い刺激によって痛みを感じることがあります。
時間とともに徐々に軽減されますが、痛みが強い間は出来るだけ無理のない姿勢でお過ごしください。
手術後は状態が落ち着くまでの間、座りの姿勢や歩行など強い刺激によって痛みを感じることがあります。
時間とともに徐々に軽減されますが、痛みが強い間は出来るだけ無理のない姿勢でお過ごしください。
臀部プロテーゼの傷は目立ちますか?
目立つことはありません。
傷はお尻の割れ目に沿って出来るため、目立つことはなく、外見上見えることはありません。
臀部プロテーゼ挿入後、ズレたり動いたりはしませんか?
手術後のズレや動いたりということはありません。
プロテーゼはしっかりと大臀筋の下に挿入し組織に覆われるため、手術後にずれたり動いたりすることはありません。
臀部プロテーゼはどのくらいサイズアップできますか?
ご希望の大きさや形をお伝え下さい。
臀部プロテーゼのサイズは、100CC~180CCまでご用意しており、ご希望の大きさや体形により、サイズを決定致します。また、規定のサイズよりも大きいプロテーゼをご希望の場合にも対応致します。
脂肪注入や脂肪吸引、ヒアルロン酸の場合は、プロテーゼに比べ穏やかなサイズアップになりますので、ご状態やご希望をお伺いしましてお話させて頂きます。
脂肪注入や脂肪吸引、ヒアルロン酸の場合は、プロテーゼに比べ穏やかなサイズアップになりますので、ご状態やご希望をお伺いしましてお話させて頂きます。
臀部プロテーゼ、手術後の注意事項はありますか?
姿勢には注意が必要です。
挿入位置にプロテーゼを安定させるため、手術後2週間はお尻に負荷がかかる姿勢は避けて頂いています。
座りの姿勢や仰向けの姿勢などお尻に負荷がかかる姿勢には注意が必要です。
手術後は状態が落ち着くまでの間、座りの姿勢や歩行など強い刺激によって痛みを感じることがあります。
時間とともに徐々に軽減されますが、痛みが強い間は出来るだけ無理のない姿勢でお過ごしください。
座りの姿勢や仰向けの姿勢などお尻に負荷がかかる姿勢には注意が必要です。
手術後は状態が落ち着くまでの間、座りの姿勢や歩行など強い刺激によって痛みを感じることがあります。
時間とともに徐々に軽減されますが、痛みが強い間は出来るだけ無理のない姿勢でお過ごしください。
手術は全身麻酔ですか?
はい。全身麻酔でのご手術となります。
手技が非常に細かく手術時間を要するため、患者様のご負担に配慮するために全身麻酔での手術となります。
術中の意識はないため痛みを伴うことはありません。
術中の意識はないため痛みを伴うことはありません。
プロテーゼ挿入後、感触に不自然さはありますか?
挿入前と変わらない自然な感触です。
プロテーゼは人工軟骨と呼ばれ、軟骨とほぼ同じ硬さで出来ています。
プロテーゼ自体の感触も非常に自然な上、挿入位置も骨膜や皮膚に覆われるため感触の不自然さはございません。
プロテーゼ自体の感触も非常に自然な上、挿入位置も骨膜や皮膚に覆われるため感触の不自然さはございません。
リスク
挿入位置にプロテーゼを安定させるため、手術後2週間はお尻に負荷がかかる姿勢は避けて頂いています。 座りの姿勢や仰向けの姿