
この記事の監修
三苫 医師
ヴェリテクリニック 医師
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糸リフトは将来たるむって本当?
効果はどのくらい持続するの?

お悩みさん
糸リフト以外に、たるみ対策に効果のある施術があるなら知りたい

お悩みさん
糸リフトはナチュラルに引き上げ効果を得られる施術として注目されています。
しかし、糸リフトに関するさまざまな情報を目にすることで、期待だけではなく不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
今回は、糸リフトの効果や持続性、事前に知りたいリスクや糸リフト以外の美容整形についても紹介します。
糸リフトでたるみを解消して小顔に近づけたい、糸リフト以外の施術も知った上で検討したい、という方はぜひ参考にしてください。
目次
糸リフトは将来たるむ?

糸リフトで頬の引き上げ効果を得られても「将来たるむ」と聞くと、不安になりますよね。
せっかく糸リフトを受けても、その施術が原因で将来たるみが加速するのであれば受けることを躊躇する方もいるでしょう。
結論からお伝えすると、糸リフトによってたるみやすくなるということはありません。
「糸リフトの施術によって将来たるみやすくなるのか」という疑問についてくわしく解説します。
糸リフトが原因でたるみが発生するわけではない
糸リフトの施術を受けたことが原因で、将来たるみが発生するわけではありません。
糸リフトは、頬を糸で物理的に引き上げるとともにコラーゲン生成を促して肌にハリをもたらすことが期待できる施術です。
施術自体が皮膚や細胞を損なうわけではないので「糸リフトを受けたから将来たるみが進行しやすくなる」という心配は必要ありません。
糸リフトを受けても加齢による自然なたるみは発生する
糸リフトの効果は永久的なものではなく、時間の経過とともに施術の効果は薄れていくものです。
使用する糸の種類にもよりますが、一般的には数ヶ月〜1年程度、長くても2年ほどで物理的なリフトアップ効果が消失します。
そのため、糸リフト施術直後の状態に比べ、時間が経つにつれて加齢による自然な肌のたるみを感じる方もいるかもしれません。
糸リフトが将来のたるみの直接的な原因になっているわけではなく、年齢を重ねるにつれて肌の弾力が低下し、皮下脂肪が減少することがたるみの主な原因と考えられています。
糸リフトで将来たるむと言われる理由

将来的に起こる肌のたるみは糸リフトが原因で発生するものではないにもかかわらず、なぜ「糸リフトで将来たるむ」と不安に思う方が多いのでしょうか。
いくつかの要因が重なることで「糸リフトの施術で将来たるむ」と感じてしまうケースがあるようです。
ここからは「糸リフトで将来たるむ」と言われる主な理由について解説します。
糸リフトの効果の限界
糸リフトは物理的に組織を引き上げることでたるみを改善しますが、その効果は永久ではありません。
糸の種類や施術方法によっては一般的に数ヶ月〜2年程度で糸が吸収され、リフトアップ効果は徐々に薄れていきます。
糸リフトは、糸の効果が続いている間はたるみの改善が期待できますが、年齢とともに発生する自然なたるみに抗うことはできません。
リフトアップ効果を維持しようとすれば、継続的な糸リフトの施術が必要になります。
糸リフトはメスを使わない手軽な施術というイメージがある反面、その効果には限界がある点も認識しておくことが重要です。
加齢による変化や期待と効果のギャップ
たとえ糸リフトで一時的にたるみを改善できても、加齢による皮膚の弾力低下や皮下脂肪の減少、骨格の変化などの影響は続きます。
加齢による影響で時間の経過とともにリフトアップ効果が薄れると、再びたるみを感じることもあるでしょう。
過剰な効果を期待しすぎると、リフトアップ効果が薄れてきた際に高い期待とのギャップから「たるんでしまった」と感じることもあります。
体質的な問題
皮下脂肪の量が多すぎる人・少なすぎる人、強いたるみがある人は糸リフトによるリフトアップ効果を感じにくい場合があります。
皮下脂肪が多すぎると糸リフトの施術だけでは引き上げきれず、たるみが再発しやすくなってしまう可能性も。
一方で、皮下脂肪が少なすぎる人は、糸のトゲが内部で十分にひっかからず、想定通りにリフトアップを行えないことがあります。
さらに、大きなたるみや深いしわがある場合、糸リフトだけでは十分な効果を得られない可能性が高く、別の治療法を検討した方が良いケースもあるでしょう。
個々の体質や症例によっては、糸リフトではたるみ改善が難しく、無理に施術を行うことで将来的なたるみの再発リスクが高まることもあるため、慎重な判断が必要です。
医師やクリニックの技術・知識不足
医師の技術や経験が不足している場合、糸の挿入位置や引き上げ具合が適切でなく、リフトアップ効果が十分に得られないケースがあります。
その結果、糸リフトの効果が実感しづらく、たるみが早期に再発してしまうことも考えられるでしょう。
そのため、カウンセリング時には理想の状態を伝え、患者とクリニック側で仕上がりの認識にズレが出ないようにしっかりと要望を伝えることが大切です。
その際、経験豊富な医師の場合、症状や体質に合わせて最適な施術の提案が受けられます。
糸リフトは、実績が豊富で信頼できる医師に依頼すること、カウンセリングが丁寧なクリニックを選ぶことが大切です。
糸リフトの効果の持続期間は?

糸リフトのリフトアップ効果の持続期間は、使用する糸の種類や施術の方法、個人の肌の状態によって異なります。
以下は、糸リフトに使われる主な糸の種類と、それぞれの効果の持続期間の目安です。
吸収性の糸(溶ける糸)

糸の種類(吸収されるタイプ) | 効果の持続期間 |
---|---|
PCL(ポリカプロラクトン) | 24〜36カ月 |
PLA(ポリ乳酸) | 18〜24カ月 |
PDO(ポリジオキサノン) | 6〜8カ月 |
吸収性の糸には、PCL(ポリカプロラクトン)、PLA(ポリ乳酸)、PDO(ポリジオキサノン)などがあり、体内でゆっくり分解・吸収されます。
これらの糸は、周辺組織のコラーゲン生成を促し肌のハリや弾力を高めることが分かっています。
PCL(ポリカプロラクトン)は、体内で時間をかけてゆっくり分解されるため、3種類の中では比較的リフトアップ期間が長い糸です。
PLA(ポリ乳酸)は、柔軟性は低いですがその分強度があり、リフトアップ効果が高いとされています。
PDO(ポロジオキサノン)は、多くの美容医療や病院での外科手術の縫合時にも用いられる安全性に優れた糸です。
またPDOは、3種類の中で比較的分解速度が速いため、リフトアップ持続性においては6〜12ヵ月とやや短くなりますが、最も柔軟性のある素材といえます。
非吸収性の糸(溶けない糸)
糸の種類(吸収されないタイプ) | 効果の持続期間 |
---|---|
PP(ポリプロピレン) | 12〜24カ月 |
シリコン | 36〜60カ月 |
施術後、肌の組織に吸収されない、いわゆる非吸収性の糸は、PP(ポリプロピレン)やシリコン製の糸があります。
PP(ポリプロピレン)は伸縮性がなく、引き上げ効果が長期間持続する糸です。
一方、シリコン製の糸は伸縮性がありゴムのように伸び縮みするため、顔の表情に合わせて柔軟に動きます。
特にシリコン製の糸は、吸収性の糸よりもリフトアップ持続期間が長い点が特徴です。
ただし、糸が溶けないからといってリフトアップ効果が永久に続くわけではなく、施術後の加齢に伴う自然なたるみは発生します。
吸収性の糸の効果が半年から最長3年ほどであるのに対し、非吸収性の糸は1年から最長5年ほど効果が続くと考えられます。
持続期間はあくまで目安

編集部
リフトアップ効果の持続期間は、使用する糸の種類やそれぞれの体質、アフターケアの方法で変わってきます。
糸リフトには吸収性の糸を使用するケースと、とけないタイプの非吸収性の糸を使用するケースがあり、効果を実感できる持続期間は使用する糸によって異なります。
また、皮下脂肪の量やたるみの度合い、加齢による影響など、個々の体質によってリフトアップ効果の持続期間に差が出るため、あくまでも”目安”として考えておきましょう。
糸リフトで将来たるむのを予防する方法

糸リフトによって得られたリフトアップ効果をできる限り持続し、将来的にたるみづらくさせる方法はあるのでしょうか。
ここでは、糸リフトの施術を受けた後、将来たるむのを予防する方法について解説します。
信頼できる医師に施術を依頼する
糸リフトの施術は、実績が豊富で信頼できる医師に依頼しましょう。
実績豊富な医師に依頼することで、過去の症例をもとに適切な施術を受けられる可能性が高くなります。
施術の精度や使用する糸の種類、リフトアップのデザインは、今後の肌の状態に影響を及ぼすため、依頼する医師やクリニック選びは慎重に行うことが重要です。
適切な施術を受けることで、より一層リフトアップ効果を実感できるだけでなく、長く効果を維持できるでしょう。
信頼できる医師・クリニックは、以下のポイントに気をつけて探してみてください。
- 過去の実績が豊富にあるか
- 医師によるカウンセリングがあるか
- カウンセリングは丁寧にしてもらえるか
- メリットだけでなくリスクについても説明があるか
- アフターケアを受けられるか
- 症例写真の有無
- クリニックの口コミ
毎日のスキンケアを徹底する
日常の基本的なスキンケアも、たるみ予防には重要です。
メイクや皮脂などの汚れを丁寧に落とし、紫外線予防を意識して保湿を十分に行いましょう。
保湿は、たるみだけでなくシワやシミの予防にも必要なお手入れです。
表情筋を大きく動かさず適切な姿勢で過ごす
糸リフト後しばらくは表情筋をあまり大きく動かさないよう気をつける必要があります。

編集部
口を必要以上に大きく開けたり、顔を強くこすったりすると、挿入した糸がズレてしまうかもしれません。
例えば、歯の治療で口を大きく開けたり、顔のストレッチやマッサージを行うと、施術箇所を刺激してしまい影響が出てしまうかもしれません。
また、「頬づえをつかない」「寝るときはうつぶせ寝をしない」など、普段の生活での姿勢に気をつけることでたるみの予防につながります。
他にも、うつぶせで寝てしまうと挿入した糸がズレてしまう恐れがあるため、特に施術後1週間ほどは寝る際にうつぶせで顔を圧迫しないよう注意しましょう。
健康的な生活習慣を意識する
十分な睡眠をとり、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。

編集部
しっかり寝て健康的な食事をとることは、たるみ予防には必須です!
ストレスを溜めない生活習慣が美肌を作ります。
肌のコンディションを整え、たるみを予防するためにも、睡眠や食事の質にこだわることが大切です。
ビタミンCやアミノ酸を多く含む食事を摂取することでコラーゲン生成を助け、ストレスの少ない健康的な生活を送ることでたるみ予防ができます。
定期的にメンテナンスの施術を検討する
糸リフトのリフトアップ効果は永久ではないため、たるみを予防するには、定期的なメンテナンスを受けることをおすすめします。
半年〜1年半に一度、定期的に受診し、気になる場合は早めに医師に相談しましょう。
定期的なメンテナンスを意識することで将来的なたるみを予防することに繋がります。

編集部
糸リフト以外にもたるみ予防に効果的な美容施術があります。
将来的なたるみが心配な場合は医師に相談し、検討してみると良いでしょう。
将来たるむのを予防するには、糸リフト以外の美容整形を併用することも検討してみましょう。
糸リフトで将来たるむのが心配な人におすすめの美容整形は?

糸リフトの施術後、将来のたるみが心配な人におすすめの美容整形を3つご紹介します。
「少しでもたるみを防いで若々しい肌をキープしたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
フェイスリフト(切開リフト)

担当医: 福田 慶三
施術名 | 料金・リスク |
---|---|
頬部リフト(SMAS法、スタンダード法、MACSリフト) | ¥990,000 |
感染・糸の露出・血が溜まる・皮膚の壊死・しわ・たるみ・左右差・傷ケロイド・脱毛・麻痺・しびれ・耳変形・凹み | |
頬部【脂肪吸引】 | ¥330,000 |
感染・血が溜まる・取り残し・陥没・凸凹・麻痺・しびれ・たるみ・色素沈着・皮膚の壊死・かぶれ | |
額脂肪注入術 | ¥990,000 |
感染・血が溜まる・物足りなさ・膨らみすぎ・左右差・色素沈着・傷跡盛り上がり・凹み・かぶれ |
※当時の価格で現在とは異なる場合があります
切らない糸リフトと違い、フェイスリフトは切開を伴う施術で、全身麻酔をして行います。
たるんだ皮膚を切り取り、根本的にたるみを解消する治療方法です。
皮膚を切り取ったあとは耳のラインに沿って自然に縫い付けるため、傷跡が目立つ心配はありません。
施術後2〜3カ月は傷跡に赤みが出る可能性がありますが、化粧や髪型を工夫することで目立ちづらくすることができます。
糸リフトに比べると効果の持続期間が長く、個人差はありますが5〜10年程度リフトアップ効果が続く施術です。
ハイフ(HIFU)
ハイフとは、専用の機器を使用し、肌のたるみやシワを改善する美容施術です。
レンズで焦点を合わせて、超音波を皮膚表面から数ミリ深い場所に集中して照射します。
内部で熱エネルギーによる刺激を与えて、コラーゲンやエラスチンの生成を促すことで、肌にハリを持たせます。
皮膚表面にはダメージを与えず熱の力で皮膚を内側から引き締め、たるみを改善する仕組みです。
ダウンタイムがほとんどなく、皮膚を傷つけることもないことから、たるみ改善や小顔効果を実感できる施術として注目されています。
ハイフによるリフトアップ効果の持続期間は、施術後6〜12ヵ月程度です。
テンサーマ(10 THERMA)
テンサーマは、高周波(RF)エネルギーを利用した、切らないたるみ治療です。
モノポーラ式のRF波を照射することで、皮膚の深層部にある真皮層から脂肪層にかけて広範囲に熱エネルギーを与えます。
この熱エネルギーによって、コラーゲン繊維が収縮し、新たなコラーゲンの生成が促進されます。
その結果、肌のたるみが引き締まり、リフトアップ効果や肌のハリ・弾力アップ効果が期待できます。
個人差はありますが、半年~1年程度効果が持続します。
ハイフと組み合わせることで、たるみをさらに引き締めることができます。
ヒアルロン酸注入

担当医: 前田 珠未
施術名 | 料金・リスク |
---|---|
埋没法(4点固定) | 132,000円 片側のみ 79,200円 |
二重幅の左右差・希望の二重幅と異なるなど | |
1本注入(ヒアルロン酸) | 66,000円(余った場合は残量を半年保管) |
腫れ・アレルギー・異物感・内出血など |
※当時の価格で現在とは異なる場合があります
ヒアルロン酸は、人間の体に元々存在する物質で、水分や弾力を保つ働きをしています。
元々体内にあることから、アレルギーが起きづらいことも特徴の一つです。
気になる部位にヒアルロン酸を注入し、ふっくらとハリを持たせることでたるみを改善します。
ヴェリテクリニックでは、注入時に痛みを軽減させる麻酔液が入ったヒアルロン酸を使用しています。
痛みに敏感な人は、さらに麻酔テープや麻酔クリームを利用して施術を受けることが可能です。
効果は施術直後から実感でき、持続期間は1〜2年ほど続きます。
まとめ
糸リフトが将来たるむと言われる原因や、施術によるリフトアップ効果、持続期間などについて解説しました。
- 糸リフトが原因で将来たるむわけではない
- 糸リフトは医師の技術や個人の体質によって効果の持続期間が変わる
- 糸リフトは信頼できる医師に依頼することが大事
- リフトアップ効果を持続させるには定期的なメンテナンスが有効
- 糸リフト以外のリフトアップ効果を得られる美容施術も検討する
糸リフトは切らずにリフトアップを期待できる美容施術です。
実績を重ねた信頼できる医師に依頼することでより満足のいく施術が受けられるでしょう。
ひとり一人体質や悩みが異なるため、施術前のカウンセリングでしっかりと要望を伝えることも大切です。
丁寧なカウンセリングを行っているか、口コミはいいか、医師の技術は信頼できるものか、などの点に気をつけてクリニックを探すことをおすすめします。
ヴェリテクリニックでは、施術する医師自らカウンセリングを行い、患者様の悩みに寄り添っています。
「初めてで不安」「糸リフトが自分に合う施術なのか知りたい」などお悩みでしたらヴェリテクリニックまでお気軽にご相談ください。