この記事の監修
三苫 医師
ヴェリテクリニック 医師
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目立つ部分にあると気になるほくろ。ほくろは除去してしまったほうが日々のストレスも減りそうですが、ほくろ除去で後悔することはないのか心配になりますよね。
この記事では、ほくろ除去で後悔した失敗例や、実際にほくろ除去で後悔しないための対策やおすすめの治療法、クリニック選びのコツまで詳しく解説していきます。
ほくろ除去で後悔しないために、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
ほくろ除去で後悔した失敗例とは？
美容クリニックや皮膚科で受けられて一般的になってきている、ほくろ除去手術。しかし中には「失敗した」と後悔してしまうケースもあります。
ほくろ除去でよくある失敗例の代表は、以下の5つです。
それぞれの原因や内容を確認しておきましょう。
ほくろの再発
ほくろ除去後に再発する理由
- ほくろの組織を取り切れなかった
- レーザー照射で深部を照射しきれなかった
よくある盛り上がったほくろは医学的には「色素性母斑」と呼ばれ、「母斑細胞」という細胞でできています。
ほくろ除去ではこの「母斑細胞」を、レーザーやメスで取り切ることで除去しているのです。
しかし「母斑細胞」は実は皮膚の深部まであるので、表に見えている部分より深く切り取らないと細胞が残ってしまいます。
そのため、ほくろ除去をしても残った細胞があることによって、再発してしまうケースもあるのです。
特に色の薄いほくろは、見た目にはわからず真皮層の細胞が残っていることがあり、再発しやすいと考えられています。
ケロイドになったり凹んだりした
ほくろ除去したとこが赤くぷっくりしてて治らない これケロイドなのか
引用元：X
ほくろを除去した後に、傷がケロイドになってしまったり、ふくらみが消えないといった失敗例もあります。
また、場合によっては逆に凹んだ状態のままになってしまうことも。
これは大きなほくろの場合に、起こりやすい失敗例です。ほくろがきちんと除去できていれば厳密には失敗ではないのですが、傷跡が目立つ形で残るのは避けたいですよね。
特にほくろを切除・縫合する大きな除去手術の場合は、縫った跡が残る可能性があります。
アフターケアによってある程度防げることもありますが、「ほくろ除去後に傷跡が残る可能性があるのか」は必ず医師に確認しリスクを理解したうえで手術を受けましょう。
色素沈着した
ほくろ除去後に、患部に赤みが出たりそのまま色素沈着してしまうケースもあります。
術後の一時的な赤みであれば次第に落ち着きますが、紫外線対策を怠ったことなどによりしつこい色素沈着になるケースもあるので、注意が必要です。
ほくろ除去後は紫外線にあたるのを防ぐため、保護テープをクリニックで出されることが多いです。
かならず使用を怠らずに、医師に相談しながらアフターケアを徹底するのが大事。
ダウンタイムに紫外線にあたる、刺激を与えるなどによって色素沈着しやすくなるので注意しましょう。
自分でほくろ除去して失敗した
ほくろは小さいものであれば、ニキビなどのように自分で取れるような気もしてしまうものです。
しかし、ほくろ除去を自分で行うのは厳禁。大きなトラブルにもつながりかねないので絶対に避けましょう。
ネットでよくあるセルフほくろ除去のウワサ
- ハサミやカッターで切除
- もぐさで焼く
- ほくろ除去クリーム
自分で切除する、熱を与えるなどの方法でほくろを除去するのは、きちんと除去できないばかりか重大な事故につながりかねません。
傷口から感染症が起きたり、傷が残ってしまったりとリスクが大きいので決しておすすめしない方法です。
また、「ほくろ除去クリーム」などとして売られている海外の製品も、皮膚障害が起こる恐れがあるとして国民生活センターが注意を呼びかけています。
引用元：NHK首都圏ナビ
ほくろ除去で後悔しないための対策
ほくろ除去で後悔しないために、ほくろ除去を受ける際に注意しておきたい対策についても確認しておきましょう。
ほくろ除去で後悔しないための対策
それぞれについて解説します。
術後の紫外線対策を徹底する
ほくろ除去の手術後は、シミ取りレーザーなどの施術後と同様に紫外線を浴びるのは厳禁です。
ほくろ除去後の肌はデリケートな状態のため、この状態で紫外線を浴びてしまうと色素沈着の原因にもなりえます。
色素沈着は一度起きてしまうと長引いてなかなか改善しないこともあるので、術後すぐの紫外線ケアが重要となります。
術後の傷口を刺激しない
ほくろ除去後は、紫外線対策はもちろん、摩擦などの刺激を防ぐことも大切です。
傷口に刺激が加わることなどにより、ケロイド化したり傷跡が残りやすくなることも考えられます。
保護テープは紫外線だけでなく摩擦からの保護目的でもあるので、自己判断でストップせず必ず処方された分を指示通り使用しましょう。
ほくろ除去後しばらくすると、かさぶたができることもあります。
かさぶたができてくると気になってしまいますが、無理やり剥がしたり必要以上に触れたりするのはNG。
この時期も極力刺激を避けて、自然に傷が治っていくのを待ちましょう。
アフターケアは医師の指示通りに行う
ほくろ除去後のアフターケアは保護テープを処方されるクリニックが多いですが、その他のスキンケアについても医師に相談して指示通りに行いましょう。
自己判断でいつもと違う保湿アイテムを使うことや、軟膏を塗るなどはトラブルの原因にもなるのでおすすめできません。
特にダウンタイムのケアで刺激を与えて炎症が起きてしまうと、その後に色素沈着などへ発展するおそれもあります。
市販のクリームなどで肌再生に良いとされるものもありますが、あくまで肌状態は個々に異なります。
ほくろ除去で失敗しないおすすめの治療法は？
ほくろ除去で後悔しないためには、治療方法を理解しておくことも大切です。
時代とともに技術が進化し様々な治療方法が研究されているので、どのような治療方法が自分のほくろ除去に合っているのかも検討して決めましょう。
近年ほくろ除去におすすめとされる治療法は、以下のようなパターンがあります。
ほくろ除去におすすめな治療法
それぞれの詳しい方法と症例を見ていきましょう。
レーザー治療
レーザー治療は、ほくろの中でも1mm前後と比較的小さなものに適しています。
また、小さなほくろの中でも「ふくらみのない平らなもの」に利用される治療法です。
ふくらみのあるほくろの場合、レーザーでは真皮層の母斑細胞まで除去するのが難しい場合が多くなっています。
レーザーでのほくろ除去は、ピコレーザー、炭酸ガス（CO2）レーザーなどシミ取りと同様のレーザー機器が用いられるのが一般的で、痛みが少なくダウンタイムもほとんどないのがメリットです。
電気メス
電気メスはメス先端に電流を流して、電流により熱を利用してホクロやイボを切除します。
ふくらみのあるホクロやイボの組織もきちんと取り除きますが、同時に熱で止血がされるので出血のリスクが少ないこともメリットです。
基本的に電気メスで切除した部位は縫合はしません。
一時的に術後は凹んだようになりますが、次第にふくらみを取り戻すので心配は不要です。
電気メスでのほくろ除去は、縫合の必要がない程度の大きさのほくろに適しています。
レーザーでは取り除けないくらいふくらみがあるが、切って縫合するほどではない大きさの場合に使用される治療法です。
切開法
切開法は、ふくらみが大きく、直径4mm以上のような大きめのほくろに適用される治療法です。
ほくろの再発を防ぐためには完全に組織を取り除く必要があるので、実際には除去するほくろの周りを大きめに切除します。
そのため、ほくろの4倍程度の傷跡が残るというデメリットがあります。
しかしダウンタイムの保護を適切に行っていれば、大抵は時間とともに傷跡が目立たなくなるものです。
症状によっては、より負担が少なく自然な見た目の術後になるように、切開法と他の治療法を組み合わせる場合もあります。
くり抜き法
くり抜き法は、メスやパンチなどでほくろを深い部分からくり抜いてしまう方法です。
ほくろの部位にもよりますが、小さなものから1cm程度の大きなものまで対応できるケースもあります。
くり抜き法はとても高度な技術が必要なので、医師の経験も大きなポイントとなります。
くり抜き法は皮膚の深くから除去できるので再発の可能性が少ない、傷ができないのがメリットです。
ほくろ除去で後悔・失敗しないためのクリニックの選び方
ほくろ除去は失敗すると傷跡が残るなどの不安もあるので、適切なクリニック選びが重要です。
以下のようなポイントに注意してクリニックを選びましょう。
ほくろ除去クリニックを選ぶポイント
それぞれについて詳しく説明します。
治療方法が豊富にあるか
ほくろ除去で適した治療法は、ほくろの部位や大きさ、ふくらみなどによって異なります。
最も適した治療法を選ぶためには、できる限り治療法の選択肢が多いクリニックを選ぶことも大切です。
ふくらみのない小さなほくろであればレーザーを使い、痛みやダウンタイムも少なくキレイに取り除ける可能性が高いです。
その反面、深さのあるほくろはレーザーで取り除けないことや、取れても再発してしまうことも。
切除が適した大きなほくろであれば、切開やくり抜き法の技術が高い医師のいるクリニックを探してみるのが良いでしょう。
症例や実績が豊富か
クリニックの症例や実績も大きなポイントです。
大手クリニックであれば必ずしもほくろ除去の実績が多いかというと、そうとは限りません。
美容外科などでは様々な治療を行っているので、大手でも「ほくろ治療の症例がどのくらいあるのか」をきちんとチェックしておきましょう。
また、どの治療法での実績が豊富なのか、自分の受ける治療法が得意な医師はいるか、なども公式サイトやカウンセリングをもとに確認しておくと安心です。
再発時の保証やアフターケア
ほくろは除去しても、根本の組織が残っていると再発することがあります。
クリニック選びでは、再発した時の保証などがあるのか、再手術はいくらになるのか、なども確認しておきましょう。
一般的な傾向として、保証付きのほくろ除去料金のほうがやや高く、低料金でほくろ除去を提供しているクリニックでは保証がないか短いことが多いです。
自分のほくろが再発リスクが高いのかどうかにもよるので、カウンセリング時に相談してみるのがおすすめです。
医師や看護師の対応
ほくろ除去は治療法によっては、術後に抜糸などで通院することもあります。
また、アフターケアでケロイドや色素沈着を防いでいくことも大切なプロセスです。
そのため、クリニック選びでは医師や看護師の対応が丁寧で、術後の不安などにも親身に寄り添ってくれるクリニックがおすすめ。
カウンセリング時に意識したいポイント
- 傷跡や痛みのリスクを丁寧に説明してくれるか
- ダウンタイムについても説明があるか
- 治療法の選択肢を提示してくれるか
- 術後のケア方法などについても親身に相談にのってくれるか
特に傷跡や痛み、ダウンタイムのリスクは生活にも影響する部分です。
とにかく予約を取らせようとするのではなく、きちんとリスクを説明してくれるかどうかは意識しておきましょう。
ほくろ除去で後悔・失敗に関するよくある質問
ほくろ除去に関して、よくある質問についてもまとめました。
ほくろ除去でよくある質問
以下に詳細を解説するので参考にしてください。
ほくろ除去は保険適用される？
ほくろ除去は、状態により保険適用されるケースもあります。
しかし一般的に、「見た目が気になるから取りたい」といったような美容目的の場合は自由診療となり保険適用されません。
ほくろ除去後はメイクできる？
レーザー、電気メス、くり抜き法の場合は、施術後すぐに保護テープを貼ることになります。
保護テープの上からであれば、すぐにでもメイクが可能な場合もあります。
必ず医師の指示に従いましょう。
また、切開法で縫合している場合には、一週間程度で抜糸後にメイクができるようになります。
抜糸後の傷口の状態によるので、必ず医師の指示を仰ぐようにしてください。
ほくろ除去のデメリットは？
ほくろ除去のデメリットは、代表的なもので以下のような点があります。
- 再発する可能性がある
- 自由診療の場合は費用がかかる
- 術後の痛みがある
- 傷跡が残る可能性がある
ほくろ除去は絶対ではないので、再発するリスクは避けきれません。
また、治療法にもよりますが多少の痛みはあります。
痛みやダウンタイム、傷跡、再発のリスクについてきちんと説明してくれるクリニックを選ぶことが大切です。
また、美容目的でのほくろ除去は自由診療なので、複数のクリニックで料金を比べてみるなど金額にも注意しましょう。
ほくろ除去の費用はいくらくらい？
ほくろ除去費用は幅が広く、大まかに5,000円～30,000円前後の費用がかかります。
美容クリニックの自由診療で保証付きだと、さらに高いケースも見受けられます。
ほくろ除去の費用は、以下のポイントによって大きく異なってきます。
ほくろ除去費用のポイント
- 保険適用か自由診療か
- ほくろの大きさや状態
- 治療方法
切開などの手術の場合、保険診療のほうが安くなることが多いでしょう。
ただ、ごく小さなほくろでレーザー治療で済む場合、自由診療のほうが安上がりなケースもありえます。
また、保険診療をメインに行う一般皮膚科だと、美容クリニックほどレーザー機器などが充実していないことも。
自分のほくろの状態によって適切なクリニック、費用は変ってくるので、いくつかのクリニックで無料カウンセリングを受けてみるのがおすすめです。
まとめ
この記事では、ほくろ除去で後悔する失敗例や、その対策やクリニック選びについて解説しました。
ほくろ除去で後悔しないためのポイント
- 再発や傷跡が残るリスクを理解する
- 適切な治療方法を選ぶ
- 実績の豊富なクリニックを選ぶ
- アフターケアは医師の指示に従い怠らない
ほくろは除去方法によってメリット・デメリットがあり、痛みや傷跡のリスクもそれぞれ異なります。
最適な治療方法でリスクを減らせるよう、クリニック選びは慎重に行ってくださいね。
ベストなクリニックを見つけて、ほくろの悩みを解消しましょう。
