この記事の監修
三苫 医師
ヴェリテクリニック 医師
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二重の埋没法は、メスを使わないことやダウンタイムが少ないことから、比較的手軽に受けられる人気の美容整形です。
しかし、効果は永久的ではなく、まぶたの状態や日常のケアによっては、糸が緩んだり取れたりして二重が戻ってしまうこともあります。
さらに、糸がまぶたから飛び出るケースもあり、
もし糸が飛び出てきたらどうすればいいの?
と不安に感じる方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、以下について詳しく解説します。
- 二重埋没法の糸が出てきた時に考えられる原因
- 取れかけのサイン
- 糸が出てきた時の対処法
二重埋没法を検討中の方や、施術後のリスクが気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
二重埋没法とは
二重埋没法は、まぶたに医療用の細い糸を埋め込み、手軽に二重ラインを作る方法です。
切開を伴わずダウンタイムが短いことに加え、ラインが合わない場合でも施術後に元に戻せるため、初めて二重整形を試す方や切開に抵抗がある方にも人気があります。
編集部
短時間で施術が完了するため、忙しい方にもおすすめの方法です。
ただし、まぶたの厚さや目をこする習慣がある場合は、糸が取れやすくなるため、日常のケアに気をつける必要があります。
二重埋没法の糸が出てきた時に考えられる原因
二重整形の「埋没法」は、糸の結び目をしっかりとまぶたに埋め込む必要があります。
埋没の仕方や術後の過ごし方などによって埋め込みが緩み、糸がとれてしまうケースも少なくありません。
ここからは、二重埋没法の糸がとれやすい3つのケースについて、それぞれ詳しく解説します。
幅が広い二重にしている
幅が広い二重にすると、糸をかける位置が眉毛に近くなり、まぶたの厚みがある部分に糸を通す必要が出てきます。
まぶたは眉毛に近づくほど脂肪が厚くなりやすく、糸にかかる負荷が大きくなるため、取れやすい状態になってしまいます。
埋没法で使われる糸には耐久力の限界があるため、幅広の二重を作ろうとするとその分、糸が緩んだり取れたりするリスクが上がってしまいます。
さらに、幅広にした場合は腫れやむくみが生じやすく、ダウンタイムが長くなることもあるため注意が必要です。
編集部
無理に幅広の二重を目指すよりも、まぶたに合った自然な幅にすることで、安定した二重ラインを長く保つことができます。
まぶたを擦る癖がある
まぶたを頻繁に擦る習慣があると、少しずつ埋没法で固定した糸が緩み、取れやすくなってしまいます。
特に、花粉症やアレルギーで目がかゆくなることが多い方は、目薬などで対処し、極力目をこすらないように気をつけましょう。
編集部
メイクを落とす際も要注意です。
マスカラや濃いアイラインを落とすためにまぶたをゴシゴシこすると、糸が緩む原因になる可能性があります。
体重増加で瞼に脂肪がついた
体重が増えると、顔やまぶたにも脂肪が増えるため、埋没法で作った二重にかかる負担が増します。
特に、短期間で急激に体重が増加すると、まぶたの皮膚や脂肪の変化に糸がついていけず、緩んだり取れたりしやすくなる可能性があります。
体重管理も二重ラインの維持には大切です。
埋没法後はできるだけ体重の急激な変化を避け、安定した二重ラインを保てるよう心がけましょう。
二重埋没法の取れかけサイン
埋没法で作った二重の糸が取れかけている前兆として、以下のようなサインが現れることがあります
- 二重のラインが薄くなる
- 二重の幅が狭くなる
- たまに二重のラインが消える
- 三重になることがある
- まぶたが重くなる
- まぶたに違和感が出る
これらの前兆が見られる場合、糸が緩んでいる可能性が高いです。
編集部
糸が完全に取れると、まぶたから糸が飛び出すこともあるため、違和感を覚えた時点で早めに施術を受けたクリニックを受診し、適切な対処をしてもらいましょう。
二重埋没法の糸が出てきた時の対処法
「もしも埋没の糸が飛び出てきてしまったら…」
まずは糸やまぶたを触らずに、冷静に対処していきましょう。
二重埋没法の糸が出てきた時の対処法を、改めて3つのポイントに絞ってお伝えします。
まぶたを確認する
瞼の表から糸が出ている
まぶたの表面から糸が出ている場合は、皮膚の上に糸が露出してしまっている状態です。
この状態では、糸が細菌の侵入経路となり、まぶたの炎症や化膿のリスクが高まります。
特に目の近くの炎症は危険なため、自己判断で化膿止めや消毒液を使用するのは避けましょう。
瞼の裏から糸が出ている
まぶたの裏側から糸が出ている場合は、眼球や角膜を傷つける恐れがあります。
糸が直接見えなくても、以下の症状がある場合には、裏側から糸が飛び出している可能性があります。
- まぶたがゴロゴロする
- 目に痛みや違和感がある
このような症状を感じた場合、自己処理を避け、早急にクリニックを受診してください。
早急にクリニックに相談する
何よりもまず、早急にクリニックに相談することが最も重要です。
飛び出た糸を自分で触ったり、引き抜こうとしたりせず、施術を受けたクリニックに連絡し、対処方法を確認しましょう。
編集部
特に痛みがない場合や見た目に大きな変化がない場合、放置してしまう方もいますが、それは避けましょう。
糸を放置することで細菌感染や眼球の損傷のリスクが高まります。
早めに受診予約を取り、必要な処置を受けることをおすすめします。
抜糸をしてもらう
埋没法で使われた糸が飛び出てしまった場合、多くはクリニックで抜糸の処置を受けることが一般的です。
治療せずに放置してしまうと、感染やしこりの原因になるほか、糸が皮膚の中に埋もれて取り出しにくくなることもあります。
編集部
埋没した糸が皮膚の奥深くに入り込むと、取り出すことがさらに難しくなります。
抜糸後は、再度埋没法を検討するか、持続性がより高い切開法を選ぶか、医師と相談して自分に合った施術を選びましょう。
二重埋没法のよくある質問
二重埋没法は、比較的手軽に受けられる二重整形として人気がありますが、その分、さまざまな疑問や不安もつきものです。
ここでは、埋没法に関するよくある質問を取り上げ、施術に関する悩みや注意点について詳しく解説していきます。
出てきた糸は放置しても大丈夫?
埋没法で糸が飛び出してきた場合、放置はおすすめできません。
糸が露出したままにしておくと、細菌感染や炎症のリスクが高まり、眼球を傷つける可能性もあります。
早めにクリニックで相談し、適切な対処を行いましょう。
埋没法で10年以上もつことはある?
埋没法の持続期間は数年程度と言われていますが、個人差があり、10年以上二重ラインが持続するケースもあります。
加齢の変化はあるものの、定着する方も多くいます。
二重ラインが取れない二重整形はある?
埋没法の二重ラインが取れやすいことに悩んでいる方には、「スカーレス(二重術)」がおすすめです。
スカーレスは埋没法と切開法の長所を組み合わせた施術で、傷跡が目立ちにくく、長期間きれいな二重を保てる方法です。
この施術では、まつ毛のすぐ上を小さく切開し、6カ所のポイントで腱膜と皮膚を結ぶことで二重を形成します。
担当医:仲宗根 美佳
施術名 | 料金・リスク |
---|---|
スカーレス(二重形成) | 330,000円 |
二重幅の左右差、違和感、感染、内出血、角膜損傷、傷など |
※当時の価格で現在とは異なる場合があります
埋没法に比べて糸が取れにくく、自然なラインを長持ちさせやすいのが特徴です。
傷跡が非常に目立ちにくいため、メスを使うことに抵抗がある方や、ダウンタイムを抑えたい方にも向いています。
スカーレスは半永久的な効果を求める方にとって、二重ラインを維持する効果的な選択肢と言えるでしょう。
まとめ
ここまで、埋没法の糸が飛び出てくる原因やその対処法について解説してきました。最後に本記事のポイントをまとめます。
- 埋没法の糸は、施術の仕方やまぶたの厚み、まぶたをこする習慣などによって取れやすくなることがある
- 飛び出た糸の放置はリスクが高く、細菌感染や眼球への影響があるため、早急な対処が必要
- 糸が出てきた際は、すぐにクリニックに連絡して対応を受けましょう
埋没法の糸が飛び出てしまうと驚くかもしれませんが、適切な対処法を知っておくことで不安は軽減されます。
埋没法の施術に際しては、信頼できる医師としっかり相談し、安心して二重を保てるよう備えましょう。
本記事について
※作成日: 2024年4月16日
・本文中の情報やクリニックの詳細は、2024年4月16日時点のものです。そのため、料金や提供サービスに変更が生じる可能性がありますので、具体的な情報については直接クリニックにお問い合わせください。
二重整形は、公的医療保険の対象外となる自由診療であり、治療費は全額自己責任となります。そのため、施術を受ける前には必ず費用について確認してください。
・二重整形リスク
二重整形には、様々なリスクや副作用が伴う可能性があります。施術を受ける前に、医師に施術の詳細をしっかりと確認し、リスクや副作用についても理解しておくことが重要です。
これには、腫れ・痛み・内出血・感染症・目の違和感・左右差などが含まれます。
参考文献
・確認してください!美容医療を受ける前にもう一度:厚生労働省
・美容医療でクーリング・オフが可能なケースも!-特定商取引法に美容医療のルールが加わりました:国民生活センター
:美容医療サービスの消費者トラブル サービスを受ける前に確認したいポイント:政府広報オンライン
・美容医療を受ける前に確認したい事項と相談窓口について:消費者庁
・日本美容外科学会(JSAS)
・日本美容外科学会(JSAPS)
・日本形成外科学会