この記事の監修
仲宗根 医師
ヴェリテクリニック 医師
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医療脱毛と美容脱毛(エステ脱毛)は何が違うの?
自分にはどちらが向いてるんだろう?
脱毛を受けようと考えているけど、医療脱毛と美容脱毛のどちらを選べばいいかわからない…このような悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それぞれの脱毛方法の特徴を理解しないまま契約すると「予想以上に費用がかかってしまった」「期待していた効果が得られなかった…」などと後悔してしまう可能性もあります。
そこで本記事では、医療脱毛と美容脱毛の特徴やメリット・デメリットを比較しながら、自分に合った脱毛方法を選ぶポイントについて解説します。
医療脱毛と美容脱毛の違いや選び方について、疑問を解消できる内容になっておりますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
医療脱毛と美容脱毛の違いは?
脱毛には、クリニックや医療機関で受けられる「医療脱毛」と脱毛サロンで受けられる「美容脱毛」があります。
今回は医療脱毛と美容脱毛の違いについて、以下の5つのポイントを比較しました。
それぞれ自分が重視するポイントに注目して、脱毛方法を選ぶ参考にしてみてください。
効果の違い
医療脱毛と美容脱毛では、施術の効果が大きく異なります。
それぞれの脱毛の仕組みや効果は以下のとおりです。
脱毛方法 | 施術者 | 脱毛の仕組み | 脱毛効果 |
---|---|---|---|
医療脱毛 | 医師・看護師 | 医療機関のみで扱える高出力のレーザーで、照射した部位の毛を作り出す組織を破壊する | 半永久的な脱毛効果 |
美容脱毛 | サロン・エステのスタッフ | 特殊な光を照射し、毛根にダメージを与えて毛の発育を抑える | 抑毛・減毛効果 |
最大の違いは、医療脱毛が「永久脱毛」が可能な一方で、美容脱毛は「抑毛・減毛」効果にとどまる点です。
美容脱毛の場合は、年数が経過すると再び毛が生えてくる可能性があり、脱毛した状態を維持するにはサロン・エステに通い続ける必要があります。
価格の違い
医療脱毛・美容脱毛それぞれの価格の目安は以下のとおりです。
脱毛方法 | 脱毛にかかる費用の目安 |
---|---|
医療脱毛 | 15万~40万円前後 |
美容脱毛 | 10万~30万円前後 |
美容脱毛では「通い放題プラン」を用意している場合もあり、1回あたりの費用を比較すると医療脱毛の方が価格が高い傾向にあります。
しかし、医療脱毛は少ない回数で高い脱毛効果を得やすいため、長期間で考えた際のコスト・タイムパフォーマンスでは、美容脱毛を上回る可能性もあります。
痛みの違い
脱毛を受けるうえで、多くの方が最も気になる点の1つが「実際にどのくらいの痛みがあるか」ではないでしょうか。
医療脱毛・美容脱毛それぞれの痛みの感じ方の目安は以下のとおりです。
脱毛方法 | 痛みの感じ方 |
---|---|
医療脱毛 | パチンと輪ゴムで弾かれたような感覚で、比較的強い痛みを感じやすい |
美容脱毛 | チクチク感やじんわりと熱が伝わる感覚で、強い痛みは感じにくい |
医療脱毛の方が出力の高い脱毛機器を使用するため、効果が高い分、強い痛みを感じやすい傾向にあります。
実際に施術を受けてみて、あまりにも痛みが強い場合は麻酔の使用も検討してみましょう。
一方の美容脱毛は強い痛みを感じにくく、痛みが不安な方や初めて脱毛を受ける方にも安心な脱毛方法といえます。
回数の違い
脱毛にかかる回数の違いも見ていきましょう。
以下に、全身脱毛を例に「脱毛効果を実感するまで」「脱毛が完了するまで」にかかる回数をまとめました。
脱毛方法 | 効果を実感するまで | 脱毛が完了するまで |
---|---|---|
医療脱毛 | 4~6回 | 10回以上 |
美容脱毛 | 10~12回 | 20回以上 |
医療脱毛は1回あたりの効果が高い分、施術回数の目安は医療脱毛の方が少ない傾向にあります。
肌質や毛量による個人差もありますが、医療脱毛は美容脱毛と比較して約半分の回数で満足できる場合が多いです。
期間の違い
回数と同様の基準で、脱毛にかかる期間を以下のとおり比較してみました。
脱毛方法 | 効果を実感するまで | 脱毛が完了するまで |
---|---|---|
医療脱毛 | 5~6か月 | 1年~1年半 |
美容脱毛 | 1年~1年半 | 1年半~2年以上 |
1回あたりの脱毛効果が高い分、医療脱毛の方が短い施術期間で済む傾向にあります。
また医療脱毛・美容脱毛どちらの場合でも「毛周期」に合わせて施術を行う必要があるため、確実な効果を得るためには適切な間隔で通院を継続することも重要です。
「毛周期」とは、毛の生え変わりのサイクルのこと。
「成長期(初期・後期)→退行期→休止期」の4つの期間に分かれており、脱毛効果が高いのは「成長期」だけです。
部位によって適切なタイミングが異なりますが、おおむね1~3ヶ月に1回の通院が目安となります。
医療脱毛のメリット・デメリット
脱毛効果が高いといわれる医療脱毛ですが、具体的にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
それぞれ詳しくみていきましょう。
医療脱毛のメリット
医療脱毛のメリットは以下のとおりです。
- 永久脱毛が可能
- 医療的な措置が可能
- 短期間で脱毛を完了できる
医療脱毛の最大のメリットは、やはり「永久脱毛」が実現できる点です。
基本的に一度レーザーを照射した部位から再び毛が生えてくることがないため、長期的に自己処理の手間が格段に少なくなります。
加えて、国家資格を持った医師や看護師が施術をするので、一人ひとりの肌の状態を判断しながら適切な処置を受けられる点もポイントです。
施術1回あたりの脱毛効果が高く、比較的短期間で脱毛を完了できるため、仕事や学業で通院時間の確保が難しい方にもおすすめの脱毛方法です。
医療脱毛のデメリット
一方で、医療脱毛にはチェックしておきたいデメリットもあります。
以下の内容を確認しておきましょう。
- 肌トラブルのリスクを伴う
- 比較的強い痛みを感じやすい
- 1回あたりの費用が高い傾向がある
医療脱毛は高出力のレーザーを使用するため、やけど・硬毛化・増毛化・色素沈着などの肌トラブルが発生するリスクが伴います。
比較的強い痛みを感じやすいため、人によっては施術がつらくなり、途中で通院をやめてしまう場合もあるかもしれません。
脱毛効果に対するコストパフォーマンスは決して低くありませんが、1回あたりの施術費用が高いため、初期費用を抑えたい方には向いていない可能性があります。
美容脱毛のメリット・デメリット
続いて、美容脱毛のメリット・デメリットについて解説します。
医療脱毛と比較しながら、どちらが自分に合った脱毛方法かイメージしてみましょう。
美容脱毛のメリット
美容脱毛のメリットは以下のとおりです。
- 痛みを感じにくい
- 肌トラブルのリスクが低い
- 1回あたりの施術費用が安く済む傾向がある
美容脱毛は施術の痛みがおだやかな傾向にあり「初めての脱毛で痛みが不安…」と感じる方でも安心して受けられるでしょう。
医療脱毛と比べて施術による肌トラブルのリスクが低く、脱毛機器によっては美容効果を得られる点も嬉しいポイントです。
1回あたりの施術費用が医療脱毛に比べて安価なため、エステ感覚で気軽に通いたい方へおすすめの脱毛方法といえます。
美容脱毛のデメリット
痛みが苦手な方でも安心して受けられる美容脱毛ですが、以下のデメリットもあります。
- 効果は抑制・減毛にとどまる
- 脱毛効果を実感するまで回数・期間がかる
- 理想の状態になるまで、医療脱毛よりトータルコストがかかる可能性がある
美容脱毛は痛みが少ない分、脱毛効果も控えめな点がデメリットに挙げられます。
脱毛効果を実感するまでの回数・期間もかかるため、早めに脱毛を終えたい方や完璧な脱毛効果を希望する方には向いていないでしょう。
また医療脱毛と異なり施術者は資格を持たないスタッフが務めるため、万が一トラブルが起こった際に、適切な処置が受けられない場合がある点にも注意が必要です。
結局、医療脱毛と美容脱毛どっちがいい?
ここまで医療脱毛・美容脱毛の違いを比較してきましたが「結局、自分の場合はどっちの方が向いているんだろう?」と考える方もいらっしゃると思います。
結論から申し上げると、個人の毛量やどこまで薄くしたいか、通院にかけられる時間などによって最適な方法は異なります。
そこで、以下に医療脱毛・美容脱毛それぞれに向いている方の特徴をまとめました。
自分はどちらの特徴により当てはまるか、ぜひ参考にしてみてください。
- 永久脱毛をしたい方
- 多少の痛みは我慢できる方
- 少ない施術回数、短期間で完了したい方
医療脱毛は医療用の強力なレーザーを使用することで、短期間で脱毛効果を得られる方法です。
永久脱毛が可能なため多少の痛みがあったとしても、短期間で確実な脱毛効果を求める方に向いています。
- もともとの毛量が少ない方
- 初期費用をなるべく抑えたい方
- 痛みが少ない脱毛を重視したい方
美容脱毛は痛みが少なく、肌トラブルが起きにくいメリットがある脱毛方法です。
医療脱毛に比べて施術回数・期間が必要になりますが、初期費用を安く抑えられるため「脱毛の痛みが不安だけど、まずは安く始めてみたい」という方におすすめです。
クリニックやサロンを選ぶ時のポイント
医療脱毛・美容脱毛の違いを理解したうえで、最終的に自分に最適なクリニック・サロンを選べるかが重要になります。
今回はクリニック・サロン選びで確認したい、以下の3つのポイントについて解説します。
扱っている機械をチェック
脱毛クリニック・サロンを選ぶ際は、お店で扱っている機械にも注目してみましょう。
なぜなら、医療脱毛・美容脱毛にはそれぞれ機械によって対応しているレーザーや脱毛の種類が異なり、それぞれ特徴や強みがあるためです。
以下に各脱毛方法の種類と特徴を紹介します。
- 熱破壊
高出力のレーザーで毛の発毛組織である「毛乳頭」や「毛母細胞」を破壊する方法。
痛みが強く出やすく、太く濃い部位の脱毛が得意。
<レーザーの種類>
アレキサンドライトレーザー・ダイオードレーザー(熱破壊式)・ヤグレーザー - 蓄熱式
毛乳頭へ発毛の指令を与える「バルジ領域」にアプローチする方法。
比較的痛みが少なく、細い毛や産毛にも効果がある点が特徴。
<レーザーの種類>
ダイオードレーザー(蓄熱式)
- IPL脱毛
美容脱毛で最もメジャーな方法。脱毛効果を実感しやすく、太く濃い毛に効果的。 - S.S.C脱毛
専用のジェルと光を反応させ、肌によくもう成分を浸透させる方法。
幅広い毛質に対応可能で、美容効果も期待できる。 - SHR脱毛
医療脱毛の「蓄熱式」と同様に「バルジ領域」へ働きかける方法。
痛みも控えめで、細い毛にも脱毛効果を得やすい点が特徴。
編集部
それぞれの脱毛方法でも、痛みの強さや得意とする毛質が異なりますね。
お店によっては何種類かの機械を導入していたり、1つの機械で複数の方法・レーザーを切り替え可能なものあります。
料金プランがわかりやすいか
クリニック・サロンを選ぶうえで、料金プランのわかりやすさも大切です。
料金の内訳を十分理解できないまま契約すると、脱毛を開始した後に思わぬ追加料金が発生してしまう可能性もあります。
選択したコース料金の他にも、以下の点に費用が発生するか事前に確認しておきましょう。
- 入会金
- 解約手数料
- 予約のキャンセル料
- 剃毛、麻酔などのオプション料金
料金プランでわかりづらい点や不明な箇所がある場合は、なるべく契約前のカウンセリングでスタッフへ確認しておきましょう。
スタッフの対応が丁寧か
施術の内容や料金だけでなく、スタッフの対応が丁寧かどうかもクリニック・サロンを選ぶうえで重要なポイントです。
脱毛効果を最大限に得るためには、一人ひとりの肌の状態や脱毛の進捗度合い合わせて、スタッフとコミュニケーションを取りながら施術方針を調整していく必要があります。
脱毛は効果を実感できるまである程度の回数を重ねる必要があり、ほとんどの方は1年以上同じ店舗へ通院することになります。
定期的に通うクリニック・サロンのスタッフの対応が悪いと、通院のモチベーションにも影響してしまうため、お店の評価や口コミも参考にしながら検討してみましょう。
まとめ
本記事では医療脱毛と美容脱毛の違いについて、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説しました。
今回のポイントは以下のとおりです。
医療脱毛と美容脱毛は、脱毛効果や効果を実感できるまで施術回数・期間などさまざまな違いがあります。
編集部
医療脱毛と美容脱毛の違いを理解したうえで、自分の悩みや目的に合った脱毛方法を選びましょう。