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バッカルファット除去の失敗例と勧めない理由は?後悔しない対策とデメリットも解説

仲宗根 医師

この記事の監修
仲宗根 医師
ヴェリテクリニック 医師
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下ぶくれや、ほうれい線の原因のひとつとされるバッカルファット(頬の脂肪)ですが、自力で減らすのは難しいことから美容クリニックでのバッカルファット除去施術を受ける方が増えています。

しかし「バッカルファット除去は失敗しやすい」などの声もあり、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、バッカルファット除去の失敗例や、おすすめしない理由、バッカルファット除去を受けて失敗しないためのポイントなどを解説します。

バッカルファット除去が気になっている方はぜひ参考にしてください。

バッカルファットとは?

バッカルファットとは?

バッカルファットとは、頬の奥深くについている脂肪のことです。

頬をつまんだ時につまめるのはバッカルファットではなく、頬の皮下脂肪。バッカルファットは皮膚表面からは簡単につまめないくらい、深部にある脂肪を指します。

このバッカルファットは生まれつき誰にでも自然にあるものですが、量や大きさには個人差が大きいものです。

バッカルファットが多いと、口の中を頻繁に噛んでしまうことも。

また、元々頬骨近くの高い位置にあるバッカルファットですが、加齢とともに下降することで、たるみやブルドッグ顔の原因になると考えられています。

下ぶくれ顔の原因のひとつでもあり、全体的に痩せているのに顔だけ下ぶくれが気になるという方はバッカルファットが影響していることがあるのです。

バッカルファット除去をおすすめしない理由

バッカルファット除去をおすすめしない理由

バッカルファット除去術は、唯一バッカルファットを効果的に取り除くことができる美容整形施術です。

しかし巷では賛否両論あり、医師によっても考え方が異なります。

バッカルファットがおすすめできないと言われる理由は、以下の3点が大きいでしょう。

バッカルファットがお勧めできない理由

それぞれを詳しく解説します。

バッカルファット除去が失敗する人もいる

バッカルファットは取りすぎると、「顔がこけて見える」「くぼんで見える」といった失敗例もあります。

バッカルファットは頬の皮下脂肪とは異なり、太る・痩せるなどしても増減するものではありません。

一度除去してしまうと増えることはないので、除去後に痩せたり年を重ねたりして頬の皮下脂肪が減ると、思いのほかこけて見えてしまうなんてことも。

バッカルファット除去で顔がこけすぎてしまい、脂肪注入して元に戻す人も中にはいます。

バッカルファット除去は本当に適切かどうか、経験ある医師と慎重なカウンセリングのうえ判断が必要な施術です。

顔痩せに万能な解決策ではない

下ぶくれや顔のたるみの原因は、バッカルファットのみではありません。

単純に顔の皮下脂肪が原因の部分も大きく、年を重ねている場合は加齢によるたるみも影響していると考えられます。

バッカルファットはあくまで部分的な解決策のため、バッカルファット除去のみではフェイスラインの悩みが大幅には改善しないこともあります。

例えば皮下脂肪も多いようなタイプであれば、皮下脂肪の脂肪吸引のほうが大きな変化を出せる可能性もあります。

バッカルファット除去が顔痩せやフェイスラインの悩み解決に万能というわけではなく、あくまで対策のひとつとして考えておくのがおすすめです。

若い人は後から後悔する可能性がある

若いうちは全体的に顔の皮下脂肪が多くパンと張っていますが、年を重ねるにつれて脂肪が減っていくのを感じたことはないでしょうか。

バッカルファット除去は若いうちからしたほうがいいと推奨されることもありますが、例えば20代前半から40代までなど長期的なスパンで考えると、皮下脂肪が減るなどして顔つきが変わってしまうことはよくあります。

皮下脂肪が減ったりして顔が痩せた時、バッカルファットを除去した部分がこけて見えてしまうことがあるのです。

若い方がバッカルファット除去を受ける時は特に、慎重に検討して自分の顔に適しているか見極める必要があります。

バッカルファット除去で後悔した失敗例

バッカルファット除去で後悔した失敗例

バッカルファット除去で失敗する例は多いとされていますが、実際の失敗例には以下のようなものがあります。

それぞれどんな状態になるのか以下で解説します。

頬がこける

バッカルファットの失敗例で最も多いのが、「頬がこけた」というパターンでしょう。

バッカルファットは皮下脂肪より内側にある脂肪。皮下脂肪が元々少ない方や、施術後に加齢やダイエットで皮下脂肪が減ってしまった場合には脂肪が減りすぎて「こけた」と感じる方が多いようです。

バッカルファット除去の症例を多く見ている、経験を積んだ医師に診てもらうことも重要になってきます。

左右差が出てしまう

バッカルファット除去では、「左右差が出た」という失敗例も見られます。

これは除去時に片方を取りすぎてしまうなど、医師の技術によるものも大きいかもしれません。

人の顔は元々、骨格や歯並びなどに左右差が多少あるので、そのような細かい部分も考慮して仕上がりをイメージする必要があるでしょう。

バッカルファット除去は経験と技術も必要な施術なので、医師選びも重要なポイントと言えます。

あまり顔痩せ効果が感じられない

バッカルファットは、必ずしも下ぶくれやたるみの主な原因であるとは限りません。

人によっては頬のたるみに皮下脂肪のほうが影響していることもあります。その場合は皮下脂肪の除去のほうが効果的です。

バッカルファット除去は、丸顔やブルドッグ顔を解決・予防する手段のひとつですが、これだけで大きくフェイスラインが変わるとは言い切れないのです。

バッカルファット除去が本当に適している人というのは、基本的に多くないと考えられています。

多くの方は皮下脂肪が多いことで顔が大きく見えているので、まずは皮下脂肪を取るアプローチを勧められることも多いです。

バッカルファット除去で失敗しない方法

バッカルファット除去で失敗しない方法

バッカルファット除去を受ける場合に、失敗しないためのポイントも知っておきましょう。

バッカルファット除去で失敗しないコツ

バッカルファットが適しているか慎重に相談する

バッカルファット除去が本当に適応しているかどうかは素人が判断するのは難しく、医師であってもかなりの知識や経験が必要になります。

丸顔・下ぶくれ・ブルドッグ顔などの悩みがあっても、バッカルファット除去が適切かどうかは人により大きく異なります。

バッカルファットは外から簡単に触れられる部分の脂肪ではないため、自身での判断は難しいもの。

クリニックでの慎重な相談のうえ、バッカルファット以外の施術を勧められることもあります。

バッカルファット以外の方法でフェイスラインの悩みが解決する可能性も大きいので、まずは慎重に相談を重ねましょう。

バッカルファット除去の実績ある医師を選ぶ

バッカルファット除去が適応かどうか適切に判断するためには、実績が豊富な医師でないと難しいものです。

  • バッカルファット除去の症例が多いクリニックを選ぶ
  • バッカルファット除去の経験が多い医師を選ぶ

このように、症例の多いクリニックで、特に経験の多い医師に相談するのが安心です。

医師同士の間でも、賛否両論あり見極めが難しいとされているバッカルファット除去。

実際に経験ある医師に触って診てもらうことや、可能であれば複数のクリニックで意見を聞いてみるのがおすすめです。

メーラーファットやジョールファットは?

メーラーファットやジョールファットは?

バッカルファット除去とよく比べられるのが、同じく顔周りの脂肪であるメーラーファットとジョールファットです。

ただ、メーラーファットとジョールファットも、バッカルファット同様に全ての方に適しているとは限りません

それぞれ以下のように、メリットやデメリットがあります。

バッカルファットメーラーファットジョールファット
脂肪の位置頬中央の奥頬骨付近口元付近
脂肪がある層深層筋脂肪皮下脂肪皮下脂肪
除去するメリット・下ぶくれの解消
・たるみ顔の予防
・口内を噛むことを減らす
・頬骨周りの出っ張り解消
・ほうれい線改善
・ほうれい線やマリオネットライン改善
除去するデメリット・頬がこける可能性
・効果が感じられないこともある
・効果が感じられないこともある
・シワができる可能性
・たるみや老け顔につながることがある
・効果が感じられないこともある

それぞれどんなものかも以下で解説します。

メーラーファットとは

メーラーファットは、頬骨付近にある皮下脂肪の塊です。

メーラーファットが多いと頬骨が出っ張ってみえてゴツいイメージになることや、ほうれい線が強調されるといったことから除去をする方もいます。

ただ取りすぎてしまうと、逆に老け顔につながることも。頬はある程度高さやふくらみがあることで、ハリ感や若見えの効果があるためです。

平均より極端に盛り上がっているメーラーファットは取ることで自然なラインになる可能性がありますが、そうでない人がむやみに除去することはあまり推奨されていません。

適応でないのにメーラーファットを取ることで、逆に老け顔に見えてしまうこともあります。

ジョールファットとは

ジョールファットは口元付近にある皮下脂肪のことです。ジョールファットが厚いことでも、丸顔や下ぶくれに見える原因となってしまいます。

ブルドッグ顔が気になる方は、バッカルファットに限らずジョールファットが影響しているケースも考えられるのです。

ただバッカルファット同様に適応は経験ある医師でないと見極めが難しく、むやみに取ってしまうとメーラーファット同様に老けて見えることも。また、除去後にたるみにつながることもあります。

バッカルファットやメーラーファット同様に、専門知識のある医師による見極めがとても重要です。

バッカルファット除去以外でおすすめの小顔メニュー

バッカルファット除去以外でおすすめの小顔メニュー

バッカルファットは適応とされる人が実は限られ、本当に適している人以外は失敗する可能性もあります。

ほうれい線やたるみ、下ぶくれ顔には他の要因が大きいことも考えられ、バッカルファット除去以外のメニューが合っている可能性もあります。

バッカルファット除去以外で、顔痩せ・たるみ改善に効く美容メニューについてもチェックしておきましょう。

人気の小顔メニュー3つ

  1. 糸リフト
  2. エラボトックス
  3. 頬や顎の脂肪吸引

以下で詳しく見ていきましょう。

糸リフト

糸リフトの症例
出典:ヴェリテクリニック
施術名料金・リスク
コグリフト(糸リフト)6本¥132,000
感染、血が溜まる、傷口が開く、引き上がりの左右差、皮膚の凹みなど
顎ヒアルロン酸1本注入¥66,000
アレルギーをおこす、皮膚の壊死、しびれが生じる、注入部が凸凹になるなど
顎ボトックス¥33,000
違和感がある、薬が広がり過ぎる、効果が十分にでない、耐性が生じる、感染など
※全て税込み表示です
※当時の価格で現在とは異なる場合があります

フェイスラインのたるみや丸顔改善に人気な美容施術のひとつに、「糸リフト」があります。

糸リフトはバッカルファット除去と違い、切らないフェイスリフト施術です。

吸収する糸を皮膚内に入れて、たるみを引き上げると同時にお肌のハリ感もアップします。

永久的な効果はないものの、数年かけて吸収していく糸もあります。

メスを使わない施術となるので、たるみが気になる方はまずは糸リフトを相談してみてもいいかもしれません。

エラボトックス

施術名料金・リスク
エラボトックス¥71,500
違和感がある、薬が広がり過ぎる、効果が十分にでない、耐性が生じる、感染など
LIPOLYTIC PLUS(脂肪溶解注射)¥13,200(1本)
腫れ、内出血、むくみなど
※全て税込み表示です
※当時の価格で現在とは異なる場合があります

「脂肪ではなくエラの筋肉の張りが原因で顔が大きく見える」というタイプの方には、効果が期待できるエラボトックス。

ボトックスはボツリヌス菌製剤の注射により、一時的にその部分の筋肉の働きを緩和する効果があります。

そのため、咬筋というエラ周りの筋肉が発達しすぎてエラ張り顔になっている方には、エラのボトックス注射がおすすめな可能性も。

ボトックスも糸リフト同様、切開なしで気軽に受けられダウンタイムもほぼない施術です。

効果は3~6ヶ月程度で緩やかに減少していくので、大きな失敗の可能性も少なく気軽に受けられるでしょう。

頬や顎の脂肪吸引

施術名料金・リスク
頬部+下顎脂肪吸引¥440,000
感染、血が溜まる、吸引後の取り残し、吸引後の陥没・凸凹など
額脂肪注入¥440,000
感染、血が溜まる、物足りないと感じる、膨らみすぎたと感じるなど
コグリフト1本¥22,000
感染、血が溜まる、傷口が開く、引き上がりの左右差、皮膚の凹みなど
顎ヒアルロン酸¥66,000
アレルギーをおこす、皮膚の壊死、しびれが生じる、注入部が凸凹になるなど
顎ボトックス¥33,000
違和感がある、薬が広がり過ぎる、効果が十分にでない、耐性が生じる、感染など
※全て税込み表示です
※当時の価格で現在とは異なる場合があります

バッカルファットは頬の内側の奥深くにある脂肪です。

バッカルファット除去が下ぶくれやたるみの予防・改善に効果を発揮することもありますが、下ぶくれやたるみの原因となっているのはバッカルファットだけとは限りません

多くのケースでは、顎周りや頬の皮下脂肪が多いこともフェイスラインに影響しています。

そのため頬や顎周りの脂肪吸引で皮下脂肪を除去することも、フェイスラインをスッキリさせるためには推奨されることが多いです。

上記症例では頬や顎周りの脂肪吸引を行い、顔が一回り小さく見えるほどスッキリしているのがわかります。

バッカルファットに関するよくある質問

バッカルファットに関するよくある質問

バッカルファット除去の失敗に関して、よくある質問についてもチェックしておきましょう。

バッカルファット除去に関するQ&A

バッカルファット除去を検討している方、失敗を避けたい方は参考にしてくださいね。

バッカルファットはつまめる?

頬を触ってつまめるのは、バッカルファットではなく頬の皮下脂肪です。バッカルファットはさらに深部にあります。

バッカルファットは皮下脂肪と違い、深層筋脂肪といって筋肉の奥深くにある脂肪です。

そのため、基本的に軽くつまんだくらいでは触れることができません

バッカルファットは頬の奥深くにあって、つまむと痛いとされています。

素人目にはわかりづらいのですが、経験を積んだ医師であれば、触った時にコリッと硬さがあるのがわかるそう。

なかなか自分で見つけるのは難しいので、バッカルファットが本当に多いかどうかは美容クリニックのカウンセリングで診てもらうのがおすすめです。

バッカルファット除去が向いていない人は?

バッカルファット除去が適応とされる人は、一般的にそう多くはありません。

バッカルファットが多く、見た目の悩みに影響しているかは、経験豊富な医師でないと見極めが難しいのです。

以下のような人は、バッカルファットが向いていない可能性が高いでしょう。

  • バッカルファットより皮下脂肪が原因の下ぶくれ
  • 年齢が若く顔つきが大きく変わる可能性がある
  • 痩せていて顔の脂肪が少ない

下ぶくれやブルドッグ顔でも、バッカルファットではなく皮下脂肪が原因のケースも多くあります。

また、痩せていて顔の脂肪も少なくても、咬筋発達によるエラ張りで顔が大きく見えている可能性も。

そして、10~20代くらいの若い方はバッカルファット除去には慎重になるほうがよいとされています。

加齢により顔の脂肪が減ってしまうと、後々こけて見えてしまう可能性もあるためです。

バッカルファット除去で後遺症が残ることはある?

バッカルファット除去後、頬がこける・左右差が出てしまう、といったことはあります。また、ごくまれに後遺症の可能性もあります。

バッカルファット除去では、ダウンタイムに内出血や腫れが生じますが1週間程度で落ち着いてきます。

それより長期的な後遺症としては、そもそもバッカルファット除去が合っておらず頬がこけてしまうことや、除去量が合っておらず左右差が出てしまうなどが考えられます。

頬のこけなどが気になる場合には脂肪注入などで直していくしかありません。

また、非常に稀なケースですが手術時の様々な要因が重なって、顔面神経麻痺が起きるといったことも考えられます。

しかしこのような深刻な後遺症がバッカルファット除去で起きることは一般的ではなく、万一起きてしまっても数ヶ月程度で改善されていくものなので、心配しすぎる必要はありません

まとめ

この記事では、バッカルファット除去の失敗例や、バッカルファット除去がおすすめでないとされる理由、失敗しないコツについて解説しました。

バッカルファット除去のポイント

  • バッカルファット除去は適応かどうかの見極めが大切
  • バッカルファット除去が合っていないと失敗することもある
  • バッカルファット除去以外で人気の小顔メニューもある
  • バッカルファット除去は経験豊富な医師に相談するのがおすすめ

バッカルファット除去は医師の間でも適応の見極めが簡単ではないとされ、慎重な判断が必要とされる施術です。

安易に決めるのではなく複数のクリニックで意見を聞く、実績豊富な医師に相談するなどして、自分に合った小顔施術かどうかを判断してくださいね。