この記事の監修
鈴木 医師
ヴェリテクリニック 医師
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バッカルファット除去の施術をうけたら、ダウンタイムはどのくらいかかるの?
ダウンタイムを長引かせないコツがあれば知りたい!
バッカルファットは、自分で減らすのが難しい部位の脂肪です。
美容施術によって取り除く「バッカルファット除去手術」がありますが、ダウンタイムの長さや症状について気になっていませんか?
この記事では、バッカルファット除去後のダウンタイムと、痛みや期間を長引かせない対策について解説しています。
目次
バッカルファットとは?
バッカルファットは頬の内側にある脂肪のことで頬脂肪体とも呼ばれます。
以下にバッカルファットの特徴についてまとめました。
- 頬の皮下脂肪よりも深いところにある脂肪
- 若いうちはこめかみから頬にかけての高い位置にある
- 加齢によって突出・下垂する
- ダイエットで落とすのは難しい
- 下垂しマリオネットラインやほうれい線が目立つ原因になる
位置としては、こめかみから頬辺りについているのがバッカルファットと呼ばれる脂肪です。
加齢と共に前へ突出し、さらに垂れて目立つようになってしまうバッカルファット。
そんなバッカルファットは、実はダイエットで落とすのが難しい脂肪と言われています。
バッカルファットが垂れて目立ってしまった顔を「ブルドック顔」や「しもぶくれ顔」と表現することも。
また、バッカルファットが垂れてくると、ほうれい線やマリオネットラインも目立たせる悪循環になってしまう可能性もあります。
悩みの種になり得るバッカルファットですが、口腔内の粘膜に小さくメスを入れて脂肪を取り除くのがバッカルファット除去手術です。
バッカルファット除去におけるダウンタイムの長さ
バッカルファット除去手術後、痛みや腫れなどが落ち着くまでのダウンタイムは平均的に術後数日〜1週間です。
- ピークは1週間程度
- フェイスラインがスッキリするのは1ヶ月程度必要
- ダウンタイムの過ごし方次第で期間が延びることも
体の中で比較的回復が早い口腔内を小さく切開するバッカルファット除去手術。
顔が引き締まっていくのには1ヶ月程度かかりますが、痛みや内出血などは1週間程度で治まるため、早い時期から通常通り仕事や日常生活を送ることが可能です。
ダウンタイムが短いことが特徴の1つのバッカルファット除去手術ですが、中にはほとんど痛みを感じない人もいます。
手術後のダウンタイムの過ごし方によっては、期間が長引いてしまうこともあり得ます。
ダウンタイム中に現れる症状を理解した上で、できるだけ安静に日常生活を送るようにしましょう。
次の項目では、バッカルファット除去後のダウンタイムに現れる症状について解説します。
バッカルファット除去のダウンタイムに現れる症状
バッカルファットを除去したあとはどんな症状が出るの?
バッカルファット除去のダウンタイム中に現れる症状は主に5つです。
バッカルファット除去の施術を受けたあと、ダウンタイム中に現れる5つの症状について解説します。
痛み
バッカルファット除去手術では、口腔内を小さく切開するとお伝えしました。
施術箇所は奥歯の後方の粘膜部分、幅は0.5〜1㎝ほどです。
切開した部分から、バッカルファットを取り出して除去します。
体の中で比較的回復の早い口腔内ですが、切開・バッカルファット除去・縫合に伴う痛みは発生するでしょう。
施術は局所麻酔をしてから行いますが、麻酔が切れたあと人によっては少し痛みが出るかもしれません。
施術後、痛くて眠れなかったらどうしよう…
痛みを感じる場合でも、処方される痛み止めを服用できるため、日常生活は通常通り送ることが可能です。
腫れ
バッカルファット除去後は施術箇所周辺の腫れが見られます。
個人差がありますが、約10日~2週間ほど腫れることがあります。
むくみ
バッカルファット除去の施術後は、むくみが発生する可能性があります。
術後3ヶ月ほど、むくみが気になる場合があります。
人によって、むくみがほとんど出ないこともあります。
バッカルファット除去の施術を受けたのに頬が膨らんだまま?
むくみが出ると「バッカルファット除去後もフェイスラインが変わらない」と不安になるかもしれませんが、時間の経過とともに治まっていきます。
内出血
バッカルファットを除去すると、内出血が起こる場合があります。
これはバッカルファットを除去する際に、小さな血管が傷ついてしまうことが原因です。
最初は赤っぽく見えますが、徐々に黄色っぽく変化していきます。
内出血は10日〜2週間程度で自然になくなることがほとんどです。
血種
バッカルファット除去の施術後は、血種ができることも。
血種は術後すぐではなく、1週間ほど経ってからしこりのような状態で現れます。
これは、元々バッカルファットがあった場所に血液が溜ることが原因です。
全員に必ず起こる症状ではありません。
血種は1〜2週間程度で自然になくなることがほとんどですが、心配な場合は医師に相談しましょう。
バッカルファット除去のダウンタイム中の適切な過ごし方
バッカルファットを除去した後のダウンタイム中は、どのように過ごすと良いのでしょうか。
ここからは、バッカルファット除去のダウンタイムの適切な過ごし方について解説します。
バッカルファット除去のダウンタイム中は、過ごし方を間違えると回復が遅くなりダウンタイムが延びてしまうことも。
ダウンタイム中は、施術箇所へ負担がかからないような過ごし方をしましょう。
まず、バッカルファット除去の施術当日にできること・できないことは以下の通りです。
- 洗顔
- シャワー
- メイク
- 刺激の少ない食事(術後3時間経過後)
- 長時間の入浴
- 激しい運動
- 飲酒
- 刺激の強い食事
- 喫煙
- フェイスマッサージ
ここからは、ダウンタイム中の過ごし方で注意したい点についてそれぞれ見ていきましょう。
洗顔やメイク時は患部に負担がかからないよう注意する
バッカルファット除去後は、当日から洗顔・メイクが可能です。
ただ、口腔内には手術の傷があり痛みも感じやすい時期なので、洗顔の際は優しく洗うよう心がけましょう。
また、メイクは可能ですが術後の体への負担を考えると、軽く落とせる程度のメイクに留めておくのがおすすめです。
施術後1ヶ月は長時間の入浴は避ける
バッカルファット除去の施術当日からシャワーを浴びられます。
翌日以降は短時間なら入浴もできますが、熱すぎるお湯に長時間浸かるのは避けた方が良いです。
体を温めすぎると血行が良くなり、腫れや内出血が悪化してダウンタイムが延びてしまう可能性があります。
バッカルファット除去後1ヶ月程度はシャワーのみにして、どうしても入浴したい場合は、ぬるめのお湯に短時間浸かる程度にしましょう。
食事内容に気を配り飲酒は控える
バッカルファット除去の施術後、3時間程度経ってからは食事ができます。
ただ、食事内容には注意が必要です。
辛い・味が濃い・熱い・硬いなど刺激の強い食べ物は口腔内の傷口の治癒を妨げてしまう可能性があります。
また、食べ物のサイズが大きすぎると傷口に刺激を受ける可能性があるので、大きい物は食べやすいサイズに切ってから食べるようにしましょう。
飲酒に関しても当日は控える方が良い行動です。
飲酒には血管を拡張させ、血流を良くする働きがあります。
血流が良くなると、ダウンタイム中に起こる腫れや内出血が悪化してしまう恐れも。
飲酒は、施術翌日以降にしましょう。
運動は翌日以降に行う
バッカルファット除去の施術後数日は、特に安静に過ごしましょう。
バッカルファット除去は痛みのピークを過ぎるのは早いですが、施術後約1ヶ月はまだダウンタイム中です。
激しい運動をすると、血行が良くなり腫れがひどくなったり内出血が悪化することも考えられます。
激しい運動はできるだけ、術後1ヶ月後以降にしましょう。
仕事への通勤や家事など、軽く体を動かす程度なら何も問題はありません。
ダウンタイムを短くする方法はあるのかな?
眠る際の枕の高さを工夫する
美容施術後のダウンタイムは少しでも短い方がいいですよね。
バッカルファット除去後、眠る際は枕の高さをいつもより高くしてみましょう。
こうすることで上半身への負担が少なくなり、ダウンタイム中に現れるむくみや腫れも軽減する可能性も。
もちろん個人差はありますが、過ごし方を工夫することでダウンタイムを短くできることもあります。
バッカルファット除去の効果の現れ方
バッカルファット除去では施術直後からの数日間、痛みや腫れが見られます。
その後、時間の経過とともにバッカルファットの施術効果を実感できるでしょう。
ここからは、バッカルファットを除去した後の平均的な効果の現れ方について解説します。
術後の経過日数 | 施術箇所の状態 |
術後〜3日 | ・腫れや痛みがピークになる ・痛み止めを服用 |
3日〜1週間 | ・腫れと痛みが引き始める ・内出血の部分が黄色っぽくなる |
2〜3週間 | ・痛みや腫れがほぼなくなる ・内出血が目立たなくなる |
1ヶ月 | ・フェイスラインがスッキリする ・手術前同様の生活が送れる |
手術直後〜3日
手術直後〜翌日は、痛みや腫れがピークになります。
局所麻酔は行いますが、麻酔が切れたあと翌日頃までは痛みを感じやすいでしょう。
痛み止めを処方されることが多いので、服用し症状が落ち着くのを待ちます。
術後3日〜1週間
バッカルファット除去施術の効果を実感できるのは、術後3日〜1週間ほど経ってからです。
術後3日後以降から、痛みや腫れが少しずつ引いてきていることを感じられるでしょう。
内出血は赤かった部分が黄色っぽくなり、徐々に薄まっていきます。
術後2〜3週間
施術後2〜3週間経過すると、腫れや痛みはほとんどなくなります。
フェイスラインの変化も実感できるでしょう。
ただし、まだバッカルファットを取り除いた内部の状態は安定せず組織を回復中です。
術後1ヶ月
むくみや腫れがなくなり、フェイスラインの変化を実感できる頃です。
外見はほとんど完成形に見えますが、このあと6ヶ月ほどかけて皮下組織が引き締まっていきます。
バッカルファットに関するよくある質問
バッカルファットに関するよくある質問について見ていきましょう。
バッカルファット除去に適している人は?
- 頬の脂肪が平均より多い
- 頬のたるみを解消したい
- 頬の脂肪を除去して小顔になりたい
- 頬の脂肪が原因でほうれい線が気になっている
上記のような特徴がある人はバッカルファット除去に適しています。
ただし、バッカルファット除去は誰にでも適応する施術ではありません。
場合によっては、頬の脂肪吸引との併用、もしくは頬の脂肪吸引のみの方が適している場合もあります。
バッカルファット除去の施術を考えているけど向いているのか不安、という方はクリニックの医師に相談しましょう。
バッカルファット除去の際は全身麻酔をするの?
バッカルファット除去の施術は局所麻酔で行います。
歯科で親知らずを抜くときのようなイメージです。
痛みが不安な場合は吸入麻酔等の併用ができる場合もあるので、クリニックで相談してみましょう。
バッカルファット除去の施術後に抜糸は必要?
バッカルファット除去の施術後に抜糸の必要はありません。
口腔内を縫合するための糸は、時間の経過と共に溶ける糸を使用します。
まとめ
バッカルファット除去のダウンタイムと、術後の痛みや過ごし方・ダウンタイムを長引かせないコツについて解説しました。
- バッカルファット除去のダウンタイムは約1週間
- ダウンタイムを長引かせないコツは血行促進を促す行動を控えること
- バッカルファット除去の効果は1ヶ月ほどで現れる
- バッカルファット除去は適する人と適さない人がいる
バッカルファット除去のダウンタイム中は、痛み・腫れ・むくみ・内出血、場合によっては血種も現れます。
痛み・腫れは1週間程度、その他の症状は1ヶ月程度で落ち着くことがほとんどです。
激しい運動や長時間の入浴など血行促進を促す行動を控えることがダウンタイムを長引かせないような対策になります。
バッカルファットを除去することで小顔効果やたるみ・ほうれい線の改善になりますが、バッカルファット除去は誰にでもおすすめできる施術という訳ではありません。
小顔になりたい、たるみやほうれい線を改善したい、という場合でも他の美容施術で対応できることもあります。
まずはクリニックのカウンセリングで、あなたのお悩みを相談してみてはいかがでしょうか。