美容外科での痩身
1.脂肪吸引
脂肪吸引は、不要な脂肪をカニューレと呼ばれる管状の吸引器具で直接吸い出す医療施術となります。この施術は、30年ほど前からフランスの医師により始まりました。当時はデータがないまま行われていたのですが、現在はだいぶ研究が進んでいます。脂肪細胞を直接吸引することにより、リバウンドすることもなく、メリハリのある整ったボディラインが手に入ります。部分痩せができ、美しいボディラインを手に入れる施術法としておすすめです。頬・フェイスライン・二の腕・腹部・太もも・ふくらはぎなど、体のほとんどの箇所で施術することができます。
おすすめしたい人
・ボディラインを整えたい
・食事制限はしたくない
・気になるパーツを細くしたい
ヴェリテクリニックの術式
吸引部位の目立たない箇所におよそ3ミリ程度の切開を行い、切開部の損傷を防ぐためプロテクターを装着。脂肪をふやかす薬液(トゥーメセメント液)を吸引部分全体に注入していきます。脂肪がふやけたら、専用の極細カニューレを用いて、マルチプル・レイヤー・リポサクションにて丁寧に吸引します。傷跡は非常に目立ちにくく、術後は蚊にさされたような赤みを生じますが、最終的にはほとんど気にならなくなります。
マルチプル・レイヤー・リポサクションとは
マルチプル・レイヤー・リポサクションは、ヴェリテクリニックで行っているものであり、表層・中間層・深層の3層に分けて、各層から目的に合わせて脂肪を吸引するという脂肪吸引法となります。まず、表層と深層に均等に脂肪吸引を行い、中間層の脂肪は吸引しつつ、均一に残すことで皮膚と筋膜の癒着を予防することができ、凹凸を防ぐことができます。皮膚のたるみを予防したい・くびれを作りたい部位には、中間層に脂肪吸引を引き続き均等に行っていきます。このように、中間層の脂肪吸引をうまく使い分けることにより、メリハリのある美しいボディラインを形成することができるのです。
脂肪吸引のQ&A
Q:最終的にどのくらいで痩せたと分かりますか。
A:個人差がありますが、大まかな痛み・腫れ・内出血が2~3週間程度続きます。一般的に、上半身は腫れることが少ない箇所ですが、下半身では1~2週間程度強い痛みとともに、1ヶ月程度の腫れや3ヶ月程度のむくみが起こります。最終的に手術前のように動き回れるのは3ヶ月以降を目安としましょう。服を着用することで、外部から脂肪吸引が発覚することはありません。
Q:どのくらいの量の脂肪を取ることができますか。
A:もともとの体型や希望により異なりますが、その部位にある脂肪の3分の2まで吸引することができます。脂肪には体温調節、生命維持などの体にとって重要な役割があるため、ある程度の脂肪は残す必要があります。
Q:脂肪吸引すれば体重を減らすことができますか。
A:脂肪吸引の施術では、体重の変化はほとんど見られることはないでしょう。脂肪自体は水よりも軽く、多く脂肪吸引したからといって、体重が減るということはほぼありません。脂肪吸引は、体重よりも見た目や外見上の変化を目的とした手術です。食事制限・運動などでは難しいボディラインを目指す方に適しています。
2.脂肪融解注射
メソセラピー、カクテルセラピーと呼ばれることもあり、メスを使わずに注射1本で脂肪を溶かして液体化させ、血液を通して尿などから自然と排出されるもので、脂肪吸引とは違い、数ヶ月かけてだんだん細くしていきます。脚・腹部・二の腕など、ピンポイントで痩せたように見せることができます。施術時間はおよそ10分程度で、脂肪が落ちないとお悩みの方にとっては画期的な方法ですね。脂肪のある部位ならどこにでも注射できて、周囲からも気付かれにくいです。食事制限では落ちにくいとされる部分にもアプローチすることができます。
おすすめしたい人
・手術には抵抗はあるが痩せたい
・部分的に細くしたい
・周囲に気付かれることなく細くしたい
・セルライトが気になっている
・いろいろ試しても変わらなかった
リポビーンについて
ヴェリテクリニックでは、三種類の脂肪融解注射のご用意があります。まず、リポビーンは、大豆由来のフォスファチジルコリンを主成分としています。これまで脂肪融解注射は、コスメ剤として認可されていました。リポビーンは初めて医療用として韓国で認可された薬剤となります。注入後には強い腫れが生じますが、治療回数が少なくて済み、部分的なサイズダウンを目指すことができます。頬やアゴなどは1回でも確認できることが多いですが、箇所により、月1回を3~5回注射することがおすすめです。注意点として、大豆アレルギーの方や妊娠・授乳中の方、心臓疾患や糖尿病、重度の肝障害、治療箇所周辺に皮膚疾患のある方には注入することができません。
リポスカルプティングについて
小顔・顔痩せを目的としています。新たに脂肪分解をFDAで認められたデオキシコール酸を加えたneoバージョンです。デオキシコール酸は、近年米国FDAにて脂肪分解が認められた、医薬品成分です。脂肪分解・リンパ循環・肌のひきしめなど、今までは結果を確認するのに数週間を要していましたが、リポスカルプティングでは、よりスピーディに進行するのがわかるでしょう。治療間隔は、1週間間隔となります。注意点として、クルミアレルギーの方、妊娠・授乳中の方、甲状腺疾患の方などには注入することができません。
3.腹部リダクション
お腹の脂肪・皮膚のたるみを同時に切除することにより、張りのあるスリムなお腹を形成します。ウエストのくびれや、妊娠・出産や痩せる努力を繰り返した結果伸びてしまった皮膚も緩和されます。
おすすめしたい人
・お腹のたるみが気になる
・皮膚のたるみ・シワが気になる
・妊娠線が気になる
・ウエストにくびれが欲しい
・急激な減量・脂肪吸引後の皮膚のたるみ・余りが気になる
・年齢に伴う腹部のたるみが気になる
ヴェリテクリニックの術式
切除範囲に応じて、横・縦、両方を切開して、腹部の余分な皮膚や皮下組織を切除していきます。術中は出血予防を行い、切除量・へその位置などのバランスを確認しながら行います。縫合は、形成外科的に行うため、傷跡は最終的にはほとんど目立たなくなります。傷跡は下着で隠れる部分であるため、目立つことはありません。術後の経過としては、状態が落ち着くまでは強い刺激による痛み、腹部の皮膚の感覚が鈍る、突っ張り感を感じることがありますが、3~6ヶ月かけて、徐々に硬さが取れてなじんできます。(個人差があります。)加齢や体重増加などにより、再びたるみが出る場合がありますが、手術前の状態に戻ることはありません。
腹部リダクションのQ&A
Q:全身麻酔ですか。
A:はい、全身麻酔での手術となります。手術中は意識がないため、痛みを伴うことはありません。
Q:術後どのくらいで腫れ・痛みは引きますか。
A:個人差がありますが、大まかな腫れ・痛みはおおよそ1~2週間程度で落ち着いてきます。完全に落ち着くまでには、半年は様子を見ましょう。状態が落ち着くまでに強い刺激を受けることにより、痛みを感じることがありますが、徐々に軽減されていきます。
Q:傷跡が心配です。
A:横に切開する場合、縦に切開する場合、縦横両方切開する場合があり、傷跡は様々ですが、時間の経過とともに傷の赤みは薄茶色へと色素沈着していき、最終的には白っぽい線になります。ちょうど下着で隠れる部分で対応するなどの配慮を行っています。
まとめ
美容外科では、医師による丁寧なカウンセリングを行ってから、痩せるための施術が行われます。自由診療となるため、施術代が高額となってしまうことも。そのため、費用面・施術方法・施術後のリスクなどもしっかりと納得してから施術を受けましょう。少しの時間で、悩み続けた自分の体のコンプレックスである脂肪を除去できるのはとても嬉しいメリットですが、感染症や肺浮腫・ショック死などの可能性があることも認識しておかなければなりません。「お金はあるから手っ取り早く痩せたい」と考える若い女性もいるかもしれません。しかし、医師との事前のカウンセリングや相談、治療方法をよく話し合うことがとても重要であるということを覚えておきましょう。
一番良いのは、実際に施術を受けた方の話を聞いてみることです。自分の周囲にはそうした人がいないという場合には、インターネット上の口コミや評判をチェックして参考にすることもおすすめです。ただし、良いことばかりが掲載されている場合には、全面的に信用するべきではありません。痩身の成功の一番の近道として、自分一人ではなく、両親など信頼できる人に相談して決断するのもひとつの手と言えるでしょう。
「様々な痩せる方法を試してみたけれどどれも続けることができない」、「食事や運動に気をつかっているのにどうしても痩せられない」など、肥満の悩みは尽きません。美容外科ではどのような施術が行われているのか、その内容や特徴などについて解説していきます。どうしても痩せられないと悩む方々。正しい知識を持って、最終手段として、美容外科の扉をたたいてみるのはいかがでしょうか。