そばかすが気になる!
そばかすを美容外科で治療する
では、美容外科や美容皮膚科といった医療機関のそばかす治療にはどんなものがあるのでしょうか?
・ビタミン・コエンザイムなどを処方してもらう
ふだんから食生活に気をつけてこなかった方では、食生活を改めてもすぐには肌の改善につながらない場合があります。このような場合には、美容皮膚科を標榜する医療機関で肌の代謝を助けるような「ビタミン剤」などを処方してもらうとよいでしょう。
・トレチノイン軟膏を使う
肌の代謝を助ける処方薬には「トレチノイン軟膏」もあります。トレチノインはビタミンA(レチノール)誘導体です。古い角質を取り除き、肌細胞の細胞分裂を助けるほか、過剰な皮脂を抑え、肌の水分量を保つ機能があることも知られています。
肌の代謝が上がることでメラニン色素が減少して、そばかすの色味を薄くすることができるのです。
・フォトフェイシャルやそれに準じた機器による治療
フォトフェイシャルは光を使って肌に一時的・軽度なダメージを与えることで、皮膚の修復能力を引き出し、肌のターンオーバーを活性化させる治療方法です。これに類する、脱毛にも用いる黒いものに反応しやすい機器を使うこともあります。
・Qスイッチレーザーによる治療
フォトフェイシャルは出力の弱いレーザーでしたが、Qスイッチは強いレーザーです。QスイッチルビーレーザーやQスイッチYAGレーザーなどといった名称の機器が有名です。メラニン色素に吸収されやすい波長のレーザーで、範囲を絞って少しずつそばかすを焼いていきます。なお、照射後はやけどのような状態となるため治療用のテープを貼ります。
美容外科でのそばかす治療の特徴は?
それぞれの特徴について、メリットとデメリットをより詳しく確認していきましょう。
・ビタミン・コエンザイムなどの処方薬での治療のメリット・デメリット
ビタミン剤やコエンザイム等を服用することによるそばかす治療のメリットは、レーザー治療と比べて1回の料金が抑えられること、またレーザー治療より肌への負担が小さいことです。
反面、直接そばかすに作用するわけでも、確実にそばかすに効くとも言いがたいです。特にそれまで栄養状態の悪かった方や食生活に乱れのある方の場合には、そばかす改善まで時間がかかることがデメリットとなるでしょう。
・トレチノイン軟膏による治療のメリット・デメリット
トレチノイン軟膏によるそばかす治療のメリットは、直接そばかすに働きかけることができる点です。しかし、よく知られているデメリットもあります。トレチノイン軟膏を塗った広範囲で赤く皮がむけてしまうのです。
その状態でもメイクは可能ではあるのですが、化粧をすることの求められる人前に出るお仕事をされている場合には快適とは言いがたいかもしれません。特に毎日メイクする必要があるならなおさらです。
・フォトフェイシャルやそれに準じた機器による治療のメリット・デメリット
フォトフェイシャルの治療のメリットは、トレチノイン軟膏による治療やQスイッチレーザーの治療のような日常生活への影響が少ない点があげられます。肌の異常が小さいため、対人的なお仕事をされている方でも抵抗なく始められ継続しやすいでしょう。
しかし、その分、治療回数が重なってしまうのはデメリットといえそうです。フォトフェイシャルで取り切れない場合に脱毛にも用いられる機器を使いますが、5回ほど使用しても効果が出ないそばかすはトレチノイン軟膏やQスイッチレーザーで治療する流れになります。最終的にこちらになるのであれば、はじめからトレチノイン軟膏やQスイッチレーザーで治療したほうがよかったのでは、と感じる方も少なくないでしょう。
・Qスイッチレーザーによる治療のメリット・デメリット
Qスイッチレーザーによる治療のメリットは、正確にそばかすを捉えることができる点です。しかし、そばかすを焼いて消していくため、ダウンタイムが必要となることがデメリットといえます。また、そばかすをQスイッチレーザーで焼くと、レーザーの照射部分に一時的に「炎症後色素沈着」と呼ばれるシミができてしまいます。一時的なものとわかってはいても「そばかすを消したかったのにシミができてしまった」と残念に思う気持ちが強ければ、デメリットになるでしょう。
そばかすはどう治療していけばいい?
そばかす改善の方法には、自宅でできるものもあれば、医療機関でしかできないものもありました。
もし医療機関を利用することにしたとしても、治療効果を高めるためには生活改善を欠いてはいけません。特に、Qスイッチレーザーやトレチノイン軟膏による治療後は肌が弱くなっていますので、紫外線対策をすることがとても重要です。
このため、まずは生活改善を始めて、習慣化できるようにしましょう。それと並行して、治療に当てられる予算や期間などご自身の要望と考え合わせた上で、美容外科での治療を選ぶとよいでしょう。
また、ドクターズコスメと呼ばれる、肌への吸収率が高かったり、市販の化粧品よりも成分の配合率の高かったりする化粧品があります。多くの美容外科で適応により処方してもらうことが可能です。治療後にはこのような化粧品を継続して使うことも検討しましょう。
やっぱりそばかすを治療したい!
そばかすの改善方法について、自分でできることから美容外科でできる医療的な治療方法まで幅広くご紹介してきました。そばかす治療について全体的なイメージはつかめたでしょうか?
医療機関での治療についてはデメリットになる部分もあったため、不安に思うこともあったかもしれません。トラブルについて事前に予測し、もし発生してもすぐに相談できる環境で効果的なそばかす治療ができるのであれば、検討の価値は十分にあります。
もしそばかす以外に気になる点があるならまとめて治療するのも便利です。反対に、他に肌トラブルを抱えている場合は、使用した薬がどちらかのトラブルにとって悪影響を及ぼす場合もあります。そばかす以外で肌に悩みがある場合は医師に相談の上改善していくことをおすすめします。
不明な点があれば、こちら以外のコラムやページなどをご覧になったり、電話や対面で疑問を相談したりすることで、より時間的にも予算的にも良い対応策が見つかるでしょう。ぜひお気軽に情報収集してみてくださいね。
大人、特にアラフォーになってから肌にシミが出てきて困るという話はよく聞きます。同じ悩みを話すと、同年代の女性同士であれば共感しあう経験が少なからずあるはずです。
他方、思春期頃から、あるいは出産後からそばかすに悩んでいることにはなかなか共感の機会を得ることができず、雑誌などでもシミに比べてそばかすは、それ単体での特集を組まれることはほとんどありません。
しかし、それでも「そばかすがずっと気になって悩んできた」という人は男女問わずいます。実は少なくないはずなのに、情報が行き渡る機会があまりないのです。
シミならば、コンシーラーで隠せるので対応しやすいですよね。しかし、特に顔の広範囲に散らばるようなそばかすをコンシーラーで隠してしまうと、厚塗りしたような印象になってしまいがちです。
「一度でいいから、そばかすのないすっきりとした肌を見てみたい」という望みを叶えたいですよね。
そもそもそばかすはなぜできてしまうのでしょうか? また、そばかすを減らしたり薄くしたりする方法はあるのでしょうか? 順に確認していきましょう。
そばかすの原因とは
シミやそばかすは茶色っぽい色をしていますね。これは、肌の中に含まれるメラニン色素の色が見えている状態です。
地球上には、夏場だけでなく年間を通して紫外線が降り注いでいます。紫外線による刺激により肌細胞の遺伝子異常が生じないように保護する仕組みが必要となりました。そこでメラノサイトという細胞がメラニン色素を形成し、いわゆる「日焼け」をすることにより紫外線から肌細胞を守るようになったのです。
通常は日焼けで生じたメラニン色素は肌細胞の代謝とともになくなります。しかし、肌の老化やホルモンバランスの変化などにより、このメラニン色素が出続けてしまうことがあります。これがシミ・そばかすの原因です。
また、特にそばかすの発生は遺伝による影響も強いと考えられています。顔の中でも鼻の周囲や背中、腕などにも出やすいので、家族の方と同じだと気づくことも多いです。
もちろん遺伝的要因に環境的要因が重なれば、それだけ紫外線の影響を強く受け、シミ・そばかすを増やすことにつながってしまいます。
そばかすは改善できる?
では、そばかすは改善できるのでしょうか? 身近な対策をまず確認してみましょう。
・UV対策をする
上で確認したようにそばかすのできるメカニズムは日焼けが長引いている状態に似ています。まず、これ以上メラノサイトがメラニン色素を形成しすぎないように、毎日、日焼け止めクリームやUV対策のしてある化粧品を使ってメイクをするようにしましょう。
・肌細胞の代謝を助ける
さらに肌細胞の代謝が良くなるような試みをしましょう。例えば、古い角質や汚れをよく落とすことがありますよね。ほとんどの日焼け止めクリームやUV化粧品は汗で落ちないような機能が備わっています。洗顔力の小さい洗顔料を使い切るまで使おうということで、油分を含むメイク落とし洗顔料を買うのを先延ばししてしまってはいけません。メイク汚れが残っていては肌の代謝を下げ、そばかす対策には逆効果となってしまうからです。
また、代謝助長には生活習慣の改善も重要。コーヒーや紅茶のような利尿作用のある飲料ではなく飲料水で十分な水分をとることや、良い睡眠、ストレスの軽減、適度な運動、栄養バランスの良い食事も必要ですね。毎日すべてを達成するのは難しくても、1~2週間単位でキープしていくようにしましょう。