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自力で頬骨を動かすのは危険?美容外科手術での頬骨形成術

この記事の監修|
名古屋院 李 院長
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■頬骨が張り出しやすい現代人

頬骨の形や出っ張り具合を気にしている方は多いのではないでしょうか。ごつごつと張り出した頬骨はもちろん、顔の印象がのっぺりとしているため、もう少し頬骨を出したいという人もいることでしょう。そんな時にまず考えるのが自力で頬骨を動かすことですが、自力で行うものと美容外科での施術とはどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの違いと安全性・リスクについてご紹介します。

頬骨の形に悩む人は多く見られますが、すべて遺伝や生まれつきの骨格が原因だと思っている方が多いのではないでしょうか。しかし私たち現代人の生活には、頬骨の形に影響を与えてしまうさまざまな習慣が根付いており、それが張り出しの原因となっていることも少なくありません。まずは、知らず知らずのうちにやってしまっている、頬骨に影響を及ぼす生活習慣について見てみましょう。

・頬杖をつく
考え事をしている時や仕事の最中などについ頬杖をついてしまうことはありませんか?大人の頭は5キロほどあるので、頬杖をつくと、片方だけにその重さがすべてのしかかることになります。何気ない行為ですが、頬杖を続けるとあごに歪みが生じ、頬骨とのバランスが崩れ突出してしまうのです。

・片側だけで噛む癖がある
多くの人が片側だけで噛む癖を持っていますが、これも頬骨が出っ張る要因のひとつです。片方の咬筋だけが鍛えられることになり、筋肉とつながっている骨まで引っ張られてしまい、顎が歪んで頬骨が出てしまうことになります。一方で、反対側の咬筋はあまり使われないため緩みはじめ、緩みが進行すると左右の目や耳の高さまで変わってしまいます。

・歯ぎしりや噛み締め癖がある
歯ぎしりや噛み締め癖は、顎の関節がずれる原因となります。上顎と頬骨はつながっているため、顎の関節がずれると頬骨まで歪み、突出してしまうのです。そのほか、歯の治療によって顎の骨が長時間の振動を受けたりすると、それが頬骨にも伝わり変形することも考えられます。

・むくみや老廃物が溜まっている
実際に頬骨は張り出していないにも関わらず、張っているように見えてしまうことがあります。頬骨は凹凸がある骨なので周囲に老廃物が溜まりやすく、老廃物が溜まるとその部分がふくらみ、頬骨が張り出しているように見えることがあるのです。

■自分でできる頬骨マッサージ

頬骨は日常生活のさまざまな場面から影響を受けていることがわかりました。まずは、頬骨を自力でなんとかしたいと考える人もいるのではないでしょうか。以下では、自力でできる頬骨マッサージ法をご紹介します。

・エラと頬骨の両方が突出している場合のマッサージ
顎の力が過度に発達しているタイプは、頬骨とエラにある咬筋をマッサージしてほぐすことが大切です。親指の腹や関節で咬筋をコリコリとマッサージした上で、以下を行うと良いでしょう。

1、肘をテーブルに置き、親指の腹を頬骨に当てる
2、指の腹で頬骨を中に押し込むイメージでマッサージをする
3、2の状態で10秒キープ。これを左右行う

・前方に突き出した頬骨のマッサージ
頬骨が前方に突き出している場合は、老廃物が溜まっていることが多いです。そのため、老廃物を流すマッサージを行いましょう。

1、頬骨の下の部分に親指の腹を当て、耳の方へ向かって流すイメージで押していく。これを5回ほど行う
2、人差し指から小指までの4本指でエラ部分を左右から挟み込み、耳の方へ持ち上げて10秒キープ
3、耳の下から鎖骨にかけて5回ほど優しく撫でるように流す
4、さらに鎖骨から肩にかけて5回ほど優しく流す

・片方だけ突き出した頬骨のマッサージ
噛み癖等により片方の頬骨だけ突き出している場合には、顎の骨が原因なので顎のズレを対処しましょう。

1、両手で頰を包み込む
2、手で顎を固定したまま10回口を開閉する
3、頰が出っ張っている方に力を込めて再び10回開閉する

・頬骨を出すマッサージ
上記では頬骨を目立たなくするためのマッサージ法をご紹介しましたが、一方では平坦な骨格に悩み、頬骨の高さを出したいと考えている人もいるのではないでしょうか。この方法は、頬骨の位置に頰の肉を集めるよう働きかけ、高さを出すというマッサージです。

1、鏡の前でにっこりと笑顔をつくる
2、頰の一番高い場所に向けて、手のひらの硬い部分で頰の肉を押し上げる。そのまま3秒ほどキープ

■自力マッサージやエステ、頬骨矯正に潜む危険性

自分でできる頬骨マッサージを紹介しましたが、エステや小顔矯正、コルギなど、頬骨の位置や出っ張りを修正する施術を提供しているところもあります。こうしたサロンでの施術についても見ていきましょう。

エステや小顔矯正では、むくみ取り、顔のバランスが取れるようになる、目鼻立ちがはっきりとするなどを謳っているところが多く見られます。しかし、これは、骨が動くことによるものではなく、主にむくみや顔の筋肉のこわばりがほぐされたため、起こるものです。上記でご紹介したセルフマッサージ方法に関しても、実は骨自体の形を変えることができるわけではありません。リンパの流れや骨格のズレにアプローチすることで頬骨の出っ張りを修正するという主旨になっています。そのため、自力のマッサージもサロンのマッサージも、持続性はどうしても低くなりがちで、さらにさまざまなリスクについても懸念されているのです。

小顔矯正などでは、強い力でぐいぐいと頭や顔の骨を押す施術が多く見受けられます。しかし、もともと頭蓋骨の大きさは決まっているため、どんなに圧をかけても大きさを変えることができません。そのため変化が望めないばかりか、頭蓋骨内の圧を強めることで体に不調をきたすことがあります。起こりうる不調としては、めまい、吐き気、頭痛、耳鳴り、口が開きにくい、などです。また、圧迫することで血流が悪くなり、うつ病や自律神経失調症、パニック障害につながる危険性もあります。血流の悪化は、髪のパサつきや肌荒れの要因ともなるため、美しくなりたいと考えて小顔矯正を受けているのに逆効果となってしまいます。

もうひとつ注意しておきたいポイントとしては、小顔矯正を行う整体師は、民間の資格は取得していても国家資格は取得していないという点です。そのため、自己流で行なっているサロンも少なくありません。中には、小顔矯正の宣伝表示の違法性を指摘され、消費者庁から措置命令を受けている団体もあります。強い力で行うマッサージが身体に別の影響を与えてしまうことがあるということを念頭においておきましょう。

■美容外科での施術法

自力では頬骨の骨自体を変形させることができないばかりか、体に不調をきたすことまであることがわかりました。以下では、頬骨の悩みに対応できる美容外科手術「頬骨形成」についてご紹介します。

マッサージや小顔矯正とは異なり、実際に骨を削ることができる美容外科手術が「頬骨形成」です。頬骨が前に張り出している場合でも横に広がっている場合でも、骨を削って根本から整形することができ、マッサージとは違い元に戻ってしまうこともありません。ヴェリテクリニックでは「ブーメラン型頬骨形成」という方法を採っており、単に削るだけでなく全体のバランスを考えて施術を行なっています。

施術の際は、全身麻酔を施した上で、口腔内の粘膜ともみあげ部分を切開します。そして、希望のデザインに沿って、頬骨の「頰骨弓」という部分の前面、側面、斜面の余分な骨をカットします。骨を内側に移動させた上で、骨と骨の間に生じた段差を削り、なめらかに仕上げます。そして最後にチタンプレートやワイヤーで固定させたら完了です。

従来の頬骨削りの施術では、単に頰骨弓を削るだけとなっていました。しかし、もともと頰骨弓は厚さ5ミリほどの非常に薄い骨であるため、たとえ削っても見た目にはほとんど変化がありません。削りすぎると骨が欠損して輪郭が凸凹になってしまうという可能性もありました。ブーメラン型頬骨形成ではこうした心配がありません。

また、頬骨本来の弓状の形や弓状構造を維持したまま骨を削るので、顔面の中心部にハリをもたせるようなデザインにすることも可能です。自力のマッサージで頬骨を高くするには、頰の肉を寄せ集めること頰にボリュームを持たせることしかできませんが、この施術では骨自体の形を変えることで理想の頬骨を形成することができます。

自力のマッサージや小顔矯正の危険性に比べると、頬骨形成の施術は確かなものだと言えるでしょう。ただし、施術を受ける際には注意しておきたいポイントもあります。

まずは、骨を削る施術であるため、美容外科の施術の中でも大掛かりなものになるという点です。そのため、術後の腫れや痛みも強くなりがちで、術後は一時的に会話や食事がしにくくなることもあるでしょう。術後1週間はフェイスバンテージで圧迫固定し、落ち着いてきたらマスクでカバーするのがおすすめです。また、施術の際に削る骨は神経の近くを通っているため、どうしても神経に触れてしまうことがあります。術後の後遺症として知覚鈍摩が生じることがありますが、3から6ヶ月ほどで収まります。

■まとめ

自力のマッサージや小顔矯正は、手軽に受けることができてメスなども使用しないため大丈夫だと思いがちです。しかし実際には、頬骨に無理に圧をかけることで逆に歪んだり身体に悪影響を及ぼしたりするということがわかりました。美容外科の施術であれば、確かな技術を持った医師の手によって頬骨自体を削ることができ、削る場合でも高くする場合でも、ひとりひとりに合ったデザインを相談しながら決めた上で、施術を行うことができます。安易な方法を選んで失敗してしまう前に、まずは医師に相談し、自分に合った方法を検討してみることから始めてみてはいかがでしょう。