■乳頭縮小手術とは
■乳頭が大きくなってしまう原因とは
乳頭の大きさや形は、生まれつき人によって異なります。遺伝も影響しているため、元から大きい方や形が気になる方など、悩みもそれぞれでしょう。他にも、片側の乳頭の一部だけが突き出したような形をしているなど左右がアンバランスなケースもあります。
また、乳頭のサイズは生まれ持ったものである反面、後天的な要因によって乳頭が変形してしまうこともあります。乳頭の後天的な変形でもっともよく見られるのが、妊娠や授乳によって乳頭が大きくなってしまうケースです。妊娠をすると女性ホルモンの量が急激に増え、バストのサイズが2カップほど大きくなります。これによって乳頭・乳輪が大きくなるのです。
大きくなった乳頭は、出産後、1日に何度も授乳をする際に吸引されます。赤ちゃんの口は思いのほか吸引力が強く、時には乳頭が避けてしまうこともあるほどです。また、乳頭が濡れた状態が続くため、衣類と接触することでかぶれたりして大きくなってしまうことも考えられます。搾乳機を利用する場合であっても、空気圧によって母乳を出す仕組みになっているため、刺激が強く、乳頭がむくんで大きくなってしまうこともあるようです。授乳期が終わると徐々に乳頭は元の状態に戻りますが、出産・授乳を繰り返している方の場合は、乳頭が伸びきった状態のままになってしまっていることがあります。伸びきっていると、乳頭が下向きに垂れてしまい、お辞儀をしたような状態になってしまうため、気にする方が多いようです。その他、乳頭が大きすぎると赤ちゃんが口に入れることができないなどの問題が生じることもあります。
■乳頭が大きくなってしまうのは、肌トラブルが要因になるケースも
乳頭が大きくなる要因について解説しましたが、後天的な要因の中には、妊娠や出産以外に、肌トラブルに起因するものもあります。例えばアトピー性皮膚炎を患っている人や肌が乾燥しがちな人は、時には乳頭にも皮膚炎が起こり、かゆくなることがあるでしょう。
そんな時に血が出るほど掻きむしったり、連日触ったりしていると、慢性的な刺激によって乳頭が大きくなってしまうことがあるのです。肥大した乳頭が衣類などの摩擦によってさらに大きくなってしまったという方もいます。乳頭を縮小することで、こうした皮膚の悩みに対処することにもつながるのです。
乳頭縮小手術がアトピー性皮膚炎による乳頭肥大にもメリットがあることがわかりましたが、皮膚が敏感な状態で施術を受けても問題ないのでしょうか。
アトピーなどがあっても、皮膚の状態を安定させれば施術を受けることは可能です。皮膚炎が特に悪化している場合は、まずは内服薬などを利用して皮膚の状態をケアすることから始めましょう。皮膚の状態を安定させることで、仕上がりが美しくなったり、術後の修復を早めたりすることにもつながります。また、術後も薬を服用したり患部を冷やしたりして、かゆみを予防することが大切です。
そのほか、施術を受ける際に注意しておきたいのが、施術法によっては授乳機能を切除してしまうものもあるということです。この方法は、根元の切除に加えて、乳頭の先端の皮膚も切除することで、高さ、面積の大幅なサイズダウンを計るものです。ボリュームダウンができますが、乳頭の上部には乳管と乳管の出口があるため、これを切除すると授乳ができなくなってしまうのです。主に男性や出産予定のない女性に行われるものですが、あらかじめ医師に確認しておくと良いでしょう。
■乳頭の適正なサイズとは?
肌が敏感な方でも注意をすれば乳頭縮小手術が受けられることがわかりましたが、実際に施術をする際に気になるのが乳頭のデザインです。どのようなデザインが理想的なのでしょうか。乳頭のサイズや形は千差万別です。乳房自体や乳輪とのバランスもあるため一概には言えません。小さい方は小豆ほどの大きさだったり、大きい方は3㎝ほどの巨峰のような大きさだったりすることもあります。陥没乳頭などでなければ、どのような大きさの乳頭であっても正常であると言えるのです。しかしそうなると、今度は施術を受けようと思ったものの、どのようなサイズやデザインにしたら良いか迷ってしまったという方もいるのではないでしょうか。
乳頭縮小の手術において、特に強い希望がない場合は「未婚女性の平均的な大きさ」が参考にされています。要するに妊娠や授乳の経験がない女性のサイズということになります。これは縦横幅1㎝で、梅干しの中でも小さくて硬い「小梅」の半分ほどの大きさになります。
乳頭は、ほとんどないくらいに小さくすることもできます。コンプレックスが強い方ほど小さい乳頭を希望しがちですが、一度切除してしまったら元には戻せないというデメリットもあります。そうした点も考慮して、パートナーなど周囲の人の意見も取り入れながらデザインを考えるのが良いでしょう。未婚女性のサイズよりはひと回りほど大きくなりますが、ある程度の大きさを保持しておく方がいいです。また、悩んでしまった場合は美容外科で医師のカウンセリングを受け、自分に合ったサイズやデザインにできるよう相談してみましょう。
■まとめ
乳頭のサイズは人によって異なるのが普通ですが、生まれつきのコンプレックスを抱いていたり、妊娠や授乳による変形に悩んでしまったりすることもあるでしょう。とりわけ、乳頭肥大はアトピー性皮膚炎などの症状にも影響を及ぼすことがから、乳頭縮小手術を活用して症状の緩和を目指したいところです。言いづらい悩みだからこそ美容外科の医師に相談して、納得のできる施術を受けましょう。
乳頭の形や大きさは人それぞれです。中には、乳頭の大きさや形に悩んで縮小手術を考えている方もいることでしょう。しかし、アトピーや肌が乾燥しがちな人でも、乳頭縮小の施術は受けられるのでしょうか?今回は、乳頭縮小手術の紹介と合わせ、アトピーや肌トラブルに悩む方における注意点について解説します。
乳頭縮小手術とは、その名の通り乳頭をサイズダウンするための手術です。まずは、美容外科における施術がどのようなものなのかを見てみましょう。
麻酔クリームを塗って乳頭の根元に局部麻酔を打ったら、希望するデザインに合わせて余分な皮膚を切除していきます。基本的には乳頭の上部を残したまま、メスを使って根元の方から切除していく方法が採られます。さらにデザインを整えるため、先端を残したまま楔状に切除していきます。高さを低くすることはもちろん、乳頭の面積を狭くすることも可能です。稀に乳頭が二つに分裂している方がいますが、余分な皮膚を切除することでこうした悩みもクリアになります。そして希望するデザインになったら、ナイロンの細い糸で縫合をして終了となります。この方法は、乳頭の先端にある乳管の出口や、皮下にある乳管を守りながら行うため、妊娠や出産に影響することはありません。
施術は約30分程度で完了し、入院は不要です。麻酔が切れてくるとだんだん痛みを感じるようになりますが、切り傷程度の痛みなので、日常生活に支障が出る心配はないでしょう。また、患部が濡れないように気をつければ当日からシャワーを浴びることも可能です。ただし、血行が良くなりすぎると痛みや腫れが生じるため、術後3日間ほどは体を温めすぎないよう、シャワーの温度を低くしたり運動やアルコールを控えたりするなどの配慮が必要です。術後10日ほどで抜糸を行うため、下着はゆったりしたものを着用することが大切ですが、術後1ヶ月ほどは強い圧がかからないよう心がけましょう。傷跡も小さいため、抜糸後はほとんど目立ちません。