論文「Negative vector orbitを考慮した下眼瞼除皺術」
■ 日本美容外科学会会報 第28巻第2号(2006年9月号)Negative vector orbit を考慮した下眼瞼除皺術 p.9-16
目元の彫りが深い西洋人に対して日本人は眼窩上縁や眼窩下縁の突出が小さく、negative vector orbitと分類されるものが多い。
negative vectorに対してはseptal reset (fat repositioning)と眼輪筋のつり上げが特に向いているという報告がある。しかし、自験例では眼窩脂肪を温存すると目袋の改善が不十分という不満が多かった。
そこで、われわれは眼窩下縁にて眼窩隔膜を切開してはみ出してくる脂肪は切除したうえで、眼窩脂肪と眼窩隔膜の下方移動と眼輪筋のつり上げを行っている。
それでも、midfaceの陥凹した症例では下眼瞼から頬に至る範囲が陥没して貧相な顔貌になるため、midface liftやmidface augmentationを併用している。